「全日本写真展2016」(全日本写真連盟、朝日新聞社主催、株式会社ニコンイメージングジャパン協賛、全国高等学校文化連盟後援)の審査が、朝日新聞東京本社であり、応募作4803点から、入賞作品137点(一般の部93点、高校生の部44点)が選ばれました。今回から高校生の部ではウェブ応募も受け付けました。
◇審査委員(敬称略)
▽松本徳彦(写真家、日本写真家協会副会長)
▽浅田政志(写真家)
▽清水哲朗(写真家)
▽若子jet(写真家)
▽及川研一(全国高等学校文化連盟写真専門部副部会長)
▽谷田川勝喜(全日本写真連盟関東本部委員長)
▽林栄之(全日本写真連盟関西本部委員長)
▽大野明(朝日新聞東京本社映像報道部長)
▽佐々木広人(アサヒカメラ編集長)
【総評】
「今を切りとる」というテーマが忘れられている印象だ。技術的に優れているが、被写体に撮らされているような写真が多かった。ただ、「今」を撮るのは難しい。それがなかなか見えないのだ。昔は、今そのものが現実であり、直視することができた。現代は情報があふれ、何を見ても驚かなくなってきた。それだけに、挑戦しがいのあるテーマだ。 肖像権の問題で人物が後ろ向きの写真が多かった。一部の講師が、人物は撮るなと指導しているとも聞く。こんな時代だからこそ、被写体となった人としっかり話をして、一緒に入賞を喜んでもらえるような写真を撮ってほしい。