全日本写真連盟

▶全日本写真展2024 結果発表(中高生の部)

【審查委員】
榎並 悦子    (写真家、全日本写真連盟副会長)
ハービー・山口  (写真家、日本写真芸術専門学校校長)
オカダキサラ   (写真家)   
椙野 充義    (高等学校文化連盟全国写真専門部事務局長)
加藤 丈朗     (朝日新聞東京本社 映像報道部長)
橋本 弦      (朝日新聞大阪本社 映像報道部大阪担当部長)
松井 寛     (全日本写真連盟 理事)
久松 弘樹   (全日本写真連盟 総本部事務局長)
※敬称略、肩書は審査当時

 「全日本写真展2024」(全日本写真連盟、朝日新聞社主催、全国高等学校文化連盟後援)の審査が朝日新聞東京本社でありました。「身のまわりのくらしや風俗から経済・政治まで、独自の視点で『いま』を切りとる」がテーマ。応募者1,314人、応募作品4,794点から、入賞作品93点(一般の部54点、中高生の部39点)が選ばれました。

【総評】
 全日本写真展の特徴とも言える、全国各地の「空気感」が伝わるような作品が集まった。中でも、新しい視点だったり、驚きを届けてくれたりするような作品が最終的に上位に選ばれた印象だ。
 テーマ性や表現の斬新さ、完成度を見ると、新型コロナから日常が戻りつつある中で、わずかでも希望を見いだし、かつてのような自由を取り戻したいという作者の思いが作品から伝わってきた。そうした思いからか、明日同じ場所に行っても同じ写真が撮れるわけではないと感じさせるほどの、まさに一瞬を切り取った作品が数多く並んだ。

 中高生の部では、個々の作品のレベルが高く、バリエーションも豊富だった。インスタグラムやTikTokなどSNSを通じて毎日多くの写真を目にしているだけに、自分の作品を表現することは大変だったろう。それでも日常的に写真を撮り、表現方法を考えながら目の前のものと相対している印象を受けた。その感性を大切にしながら、これからも今の気持ちを大切にして撮り続けて欲しい。

 
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 金賞「万博の追憶」 齋 秀哉(宮城県白石工業高等学校)

高校生の作品とは思えない。社会性すら感じさせ、「今」を切り取るというテーマに合った作品だ。誰もが知る「太陽の塔」のこんな表現は見たことがなく、仕上げや色みの統一感もすばらしい。

 銀賞「Reflect」 豊岡那月(千葉県立四街道高等学校)

一見、不思議な写真だ。鏡を使うだけでなく、舞い上がる赤い花びらのようなものが効果的だ。水平や左右対称の構図も見事だ。道具だけでなく、一手間を加える工夫で、より良い作品に仕上がった。

 銀賞「疲労困憊」 木村春奈(福井県立丹生高等学校)

高校生の正直な気持ちが表れている。友人をストレートに撮影し、今の心情を表現した、今しかできないアプローチが良い。ドキュメンタリー調になっていて、モノクロで統一感を出した構成もすばらしい。

 銀賞「相棒」 天久琴葉(沖縄県立浦添工業高等学校)

重厚な作品が並ぶ中、二人の信頼関係が見て取れるようなほっとする写真だ。このカラスが生まれてからずっと、この女子生徒に育てられてきたのではないかという物語すらも想像させる。

 銅賞

「春孝養」 市川叶夢(群馬県立富岡実業高等学校)

「寒中水泳」 丸山世梨加(和歌山県立神島高等学校)

「賑い」 山中すみれ(和歌山県立神島高等学校)

「希望」 生島百華(八代白百合学園高等学校/熊本)

「廃れる」 梅田知優(八代白百合学園高等学校/熊本)

「遺されたもの」 谷坂陽菜(八代白百合学園高等学校/熊本)

「雲のあじみ」 池亀結海(沖縄県立浦添工業高等学校)

「なくしもの、さがしもの」 上江洲心音(沖縄県立浦添工業高等学校)

「ありがとう」 知花 結(沖縄県立浦添工業高等学校)

「大好きなひいおばあちゃん」 宮城芽唯(沖縄県立美来工科高等学校)

 入選

全日本写真連盟からのお知らせ

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25/2/3 第85回国際写真サロンについてのお知らせ
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19/4/26 初心者向け写真撮影ガイドブック 発売中
総本部
19/2/15 「全日写連」ルールについて
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2022/08/01
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