審査 理事・関東本部委員長 江連康晴
【総評】
「福島の祭り」コンテストに応募総数253点の作品が集まりました。ありがとうございます。有名な祭りや地元地域の小さな祭りなど網羅され応募されてきました。
傑作ぞろいで選ぶのにも苦労しましたが、狙いのはっきりしている作品を重点に選びました。どこかで見たような模倣された作品もありましたが、自分の視点と感性に基づいたオリジナリティ作品を目指していただけるとありがたいです。
日本全国津々浦々には有名なお祭りが数多くありますが、地元地域の中にも素朴で小さなお祭りがあります。足元の地元ならではの祭りを見つめ直すのも一考です。
祭り3年という格言があります。ひとつの祭りを3年かけて撮り続ける中で傑作が生まれるということですが、人と違った観点で「これもあの祭りなのね!!」と言わしめる祭り表現を追求していただければ幸いです。
田島の花嫁祭りだと思います。おごそかに行われた花嫁行列の終わった後なのでしょうか、花嫁さんたちが祝詞を上げていただいているそばで、子供さんの疲れたしぐさと顔の表情が役目を終えた安心感とほっとひと息つくなかでの放心状態をうまくとらえています。
公共の施設の前を子供が駆けていき、その後ろのガラスには満開の桜とこいのぼりが写し込められています。季節感あふれる映り込みで桜祭りの日を満喫している実像と虚像をミックスした画面構成が面白い表現となりました。