選評 中谷吉隆(写真家)
フォト俳句の作品作りの面白味、楽しみは、写真とのコラボによって、新しい表現の世界に入れること。写真だけでは通り一遍のショットでも、俳句との組み合わせで驚きやショックを与える作品が誕生する。完成度を高めるために、組み合わせを五、六回変化させることは、しばしばである。趣のある工夫が凝らされたいい作品に出会った。
【全日写連会員の皆様よりフォト俳句の作品を募集します】
第29回いつでもどこでもフォト俳句(2025年11-12月合併号)の『締め切りは2025年9月10日』です。
第30回いつでもどこでもフォト俳句(2026年1-2月合併号)の『締め切りは2025年11月10日』です。
【投稿の方法】
応募は郵送(2Lサイズ)かメール添付(JPEG)で、
写真の裏に、①自作の俳句、②住所、氏名を明記してください。
一人5句まで。作品は返却しません。
〒104-8011 朝日新聞東京本社全日本写真連盟「フォト俳句」係
メール:ajaps@photo-asahi.com
吉永小百合主演のNHKドラマで大人気だった『夢千代日記』。兵庫県のひなびた温泉地が舞台で物語は展開されます。その湯宿を旅しての一作で、物語の抒情に浸りながら過ごした朝に出会った花に、夢千代の数々の物語を思い起こしているようです。広島の原爆にゆかりのある夢千代であり、被爆80年の節目としての重みと情感のある見事な作です。
祭りの日、路地を散策していて、神輿を担ぐ子供たちの威勢のいい声が耳に届いたようです。しかし、目にした子たちへのおやつの数の少なさに、あの声は空耳だったかと思う作者です。少子化時代を感じさせるような象徴的な光景が悩ましく、趣のある作品に変化しています。
異常気象に振り回されての実感です。四季の豊かな日本でありながら、温暖化の影響からか、季節感を失っているのが現状で、体調の変化を口にすることが多くあります。季節を感じさせるこの七夕飾りも、人々が目にすることなく過ぎたようで、寂しさが漂う作となりました。