全日本写真連盟

第27回 いつでもどこでもフォト俳句 

選評 中谷吉隆(写真家)

 応募者数は減っていたが、応募作品の点数としては多く、それぞれに趣向が凝らされていた。感心したのは、その作者らしさを思わせる、志向性のあるコラボ作品があり、これは今後その作者の作風にもつながるものだから、ぜひ続けてもらいたいと思った。
 いつものことだが、写真と俳句の組み合わせに季節感のズレがある作がいくつかみられ残念だった。


【全日写連会員の皆様よりフォト俳句の作品を募集します】

第29回いつでもどこでもフォト俳句(2025年11-12月合併号)の『締め切りは2025年9月10日』です。

【投稿の方法】
応募は郵送(2Lサイズ)かメール添付(JPEG)で、
写真の裏に、①自作の俳句、②住所、氏名を明記してください。
一人5句まで。作品は返却しません。
〒104-8011 朝日新聞東京本社全日本写真連盟「フォト俳句」係
メール:ajaps@photo-asahi.com

 優秀賞「行春やひと言ぽつり店閉める」 打越榮(茨城県)

どれほど長くこの家庭料理、いやおふくろの味の店を続けていたのか、ママの背中にその歳月がしみ込んでいます。作者は、この味にほれ込み通い続けたに違いなく、「店を閉める」と告げられた時のショック。春も過ぎ去ろうとする夕暮れの情感のなかに、やるせない気持ちとせつない心情が渦巻き、打越イズムのある素晴らしい作品です。

 入選「憂きことはすべて流せよ春の川」 中川富夫(京都府)

満開の桜が枝を垂れる光景は美しく見事で、心もウキウキしてきます。この光景を独占するかのカヌーも羨ましい感じです。しかし、この川の流れに託す憂鬱さは何か。なんとも心情の深さを思わせる句です。句と写真とのこの落差がコラボを重層的に作り上げました。

 入選「早春や瀬戸内海の魚寝る」 宮西沙月(岡山県)

昔から瀬戸内海は海路として、重要な役割を持ち、日中は大型、小型の船舶が激しく行き交っています。そういった光景を眺めながら、西に陽は傾はじめ、海中の魚たちに心を寄せているようです。瀬戸内、早春とくれば「寝る魚」は「鯛」でしょう。いい感じのコラボです。

 佳作

「夏祭り思い出橋が遠くなる」 内藤爾美(千葉県)

「日永かな犬にも好きな道のあり」 福岡育代(東京都)

「春の空謎解きせよと問いをかけ」 北澤敏男(長野県)

「ゆく春やうつろう心止められず」 西村美枝(長野県)

「存在の意義なぞえ-やん草青む」 神長誉夫(兵庫県)

「母の日やおしゃれする母見送りぬ」 岩谷文勝(福岡県)

 選者作例「被爆樹の二世気高し広島忌」 中谷吉隆(俳号 龍子)

日本写真協会賞の功労賞を頂いた。受賞理由の中に「フォト俳句」の伝道師としての活動が認められ嬉しかった。皆さんの熱意の賜物である。
 戦後80年の八月六日がやってきた。平和記念公園に植えられた被爆二世の梧桐が育っていたが、今日その生死が問題視され心配だ。写真は、本川小学校の原爆資料館にある模型。原爆投下後に壊滅した市内の様子で、原爆ドームの上空の赤い球が原子爆弾の爆発した地点である。

全日本写真連盟からのお知らせ

総本部
19/4/26 初心者向け写真撮影ガイドブック 発売中
総本部
19/2/15 「全日写連」ルールについて
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2022/08/01
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