優秀賞「春風や三時のおやつ焼き上がる」 久保和子(兵庫県)
とてもいい感じの作品で、素直に心に入ってきます。肩肘を張らない平明な句が良く、季語「春風」がバツグンに効いています。これが夏風、秋風、冬風では、焼き上がるおやつを待つウキウキわくわくする気持ちが伝わらないでしょう。おやつを待つ子どもたちの姿が見えてきます。写真のようなお菓子が焼き上がったと思うと、楽しくなります。
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入選「がっしりと大地を踏めば土匂ふ」 嶋川龍雄(青森県)
コンクリートジャングルの都会では味わえない感覚です。長い雪に閉ざされる北国ならではで、春の土の匂いに包まれる実感が届きます。畜舎から解放された牛たちも、大地を踏みしめながら、春の草を待ち望んでいる感じです。風土感が詠まれリアリティーのある作品となりました。
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入選「おみくじの夢の重さや枝垂梅」 福岡育代(東京都)
学問の神としての菅原道真を祀る、全国のパワースポットは合格祈願の絵馬であふれます。御神籤の吉兆が夢にでたのでしょうか。いや、左遷され大宰府に流されて詠んだ名歌〈東風吹かば匂ひをこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ〉の心境に及んだのか、悩ましく重みある作です。
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佳作「大漁の兆しに沸きし師走かな」 松本員典(茨城県)
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佳作「輝きて有終の美や枯野道」 小杉美千代(神奈川県)
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佳作「アイライン小洒落たネイル初写真」 西村美枝(長野県)
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佳作「我と友卒寿目指して新酒酌む」 中川富夫(京都府)
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佳作「独行の小さき誇り冬河超ゆ」 神長誉夫(兵庫県)
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佳作「春雨や仲良し兄弟引き籠る」 松林義明(兵庫県)
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選者作例「朝練を終へてふふふふ柏餅」 中谷吉隆(俳号 龍子)
五月五日だ、子供の日だ。剣道の朝練を終え自転車で一目散の家路。昭和23年に制定された国民の祝日。中学生になり警察署での剣道の朝練に参加したが、まだ道具は買えず竹刀の素振りだけだった。どうも馴染めず三日坊主的に止める。運動では、道具類が無用の陸上競技で、走り、幅跳びに無中になっていた。その後、野球に興味を覚えたが、練習後の食べ物にありつけるのが目当てのようでもあった。
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