選評 中谷吉隆(写真家)
内容ある作品があり上位は激戦。また面白味、滑稽味を狙うあまり、俳句がダジャレ風になっていた。俳句は詩であり踏み外すとダメ。
毎回だが、写真を詠んだ作品が目につく。俳句作りで説明調になるから季語を詠まないのが鉄則。フォト俳句作品作りでも同様で、写真を詠むと説明調になる。この写真にどういう句を付けるかを考えることである。
【全日写連会員の皆様よりフォト俳句の作品を募集します】
第27回いつでもどこでもフォト俳句(2025年7-8月合併号)の『締め切りは2025年5月10日』です。
第28回いつでもどこでもフォト俳句(2025年9-10月合併号)の『締め切りは2025年7月10日』です。
【投稿の方法】
応募は郵送(2Lサイズ)かメール添付(JPEG)で、
写真の裏に、①自作の俳句、②住所、氏名を明記してください。
一人5句まで。作品は返却しません。
〒104-8011 朝日新聞東京本社全日本写真連盟「フォト俳句」係
メール:ajaps@photo-asahi.com
とてもいい感じの作品で、素直に心に入ってきます。肩肘を張らない平明な句が良く、季語「春風」がバツグンに効いています。これが夏風、秋風、冬風では、焼き上がるおやつを待つウキウキわくわくする気持ちが伝わらないでしょう。おやつを待つ子どもたちの姿が見えてきます。写真のようなお菓子が焼き上がったと思うと、楽しくなります。
コンクリートジャングルの都会では味わえない感覚です。長い雪に閉ざされる北国ならではで、春の土の匂いに包まれる実感が届きます。畜舎から解放された牛たちも、大地を踏みしめながら、春の草を待ち望んでいる感じです。風土感が詠まれリアリティーのある作品となりました。
学問の神としての菅原道真を祀る、全国のパワースポットは合格祈願の絵馬であふれます。御神籤の吉兆が夢にでたのでしょうか。いや、左遷され大宰府に流されて詠んだ名歌〈東風吹かば匂ひをこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ〉の心境に及んだのか、悩ましく重みある作です。