◇審査・講評 関西本部委員 水谷八重子
●推 薦 : 太田康子(岡山市)
●特 選 : 松本美枝子、瀨島義正(岡山市)
●準特選 : 仁科宜洋、小松原文治(笠岡市)蓮池のりえ(岡山市)
●入 選 : 二枝紀弘、景山正男、森本浩子、北村きみえ、牛田かず子
【総 評】
岸和田だんじり祭は江戸時代中期に始まり、300年以上の歴史と伝統を誇る祭りです。応募作品はだんじりだけをアップで撮られた写真が目立ちました。入賞作品はこの勇壮な祭りを町並みや祭人、見物客も入れて、的確に表現されていたと思います。組写真での応募は2組だけでしたが、単写真の中で組写真の一コマに適している写真が沢山ありました。今後は組写真にもチャレンジして頂ければ幸いです。
「そーりゃ そーりゃ」のかけ声、鳴り物、大工方の踊り、前梃子のテコさばき、世話役の方々、正に息を合わせた堺町のやりまわしを見事に捉えています。全ての人が真剣な表情で祭りを盛り上げているさまに思わず拍手を送ります。
紙屋町の少女達はこの日の為に結い上げた髪で横顔です。両端の般若面の少女はしっかり目を開き、真ん中の彼女だけ何故かうつむき加減で寂しそうです。見る側が物語を想像できる、不思議な作品に仕上げました。バックを黒くすることで、より一層表情を強調しています。
堺町だんじりの曳き手から後ろ梃子まで全体が、難しいS字カーブを無事駆け抜けて行く様子を横長の作品に仕上げました。角家を背景に入れることで、町を挙げての祭りである事が分かります。青空に曳き手の影も効いています。