「第79回国際写真サロン」(朝日新聞社・全日本写真連盟主催)の審査がこのほど行われ、審査委員特別賞(海外、国内各3点)を含む海外作品75点、国内作品45点、U30部門11点計131点の入賞・入選が決まった。海外はインドの1185点を最多に、31カ国・地域から4261点、国内からは4286点、総計8676点の応募があった。U30部門は30歳以下を対象にしたウェブ応募。
今年は新部門として「TokyoTokyo Old meets New部門」が加わった。「TokyoTokyo」とは東京都が「東京ブランド」を海外に発信するキャッチフレーズ。「江戸時代から続く伝統と最先端の文化が共存している東京」を表現している。
来年3月から全国13カ所で巡回展示される。
【審査委員】(肩書きは審査時のもの)
審査委員長 田沼武能(全日本写真連盟会長、写真家)
安珠(写真家)
熊切圭介(日本写真家協会会長、写真家)
佐藤時啓(東京芸術大学美術学部教授、写真家)
白鳥真太郎(日本広告写真家協会会長、写真家)
大野明・朝日新聞東京本社映像報道部長
浅野哲司・朝日新聞大阪本社映像報道部長
伊藤滋・全日本写真連盟中部本部委員長
山中健次・全日本写真連盟関西本部委員長
【総評】
今回もテーマ、モチーフともバラエティーに富み、写真というメディアの面白さがよく出ていた。 海外作品は、既視感のある作品をアレンジしたように見える作品が多かったが、よく見ると、そこに時代や社会情勢が写し込まれている。そのディテールを見る側もきっちり読み解く必要がある。
今回は韓国からの応募が増え、レベルが非常に上がっていた。これまでのサロンの歴史を再認識してくれたのだと思う。国内作品は加工が控えめで、自然に見える写真が多かった。パソコンで画像を編集し始めた頃に比べると、良いプリントを出すにはどのようにしたらいいのかをみなさんがよく理解し始めたのだと思う。写真の好きな人が、好きな被写体に向かって一生懸命に時間をかけて撮影している。そのひたむきさも感じた。
第79回国際写真サロン巡回展のご案内