第1回日本の風景フォトコンテスト(全日本写真連盟県本部主催、朝日新聞社後援)の審査がこのほどあり、案山子が寂しげにたたずむ夕暮れ時のスイカ畑を収めた、西美千代さん(刈谷市)の「暮れる頃」が金賞に輝いた。
銀賞には岡本邦良さん(刈谷市)、銅賞には大岩友理さん(名古屋市)、前川滋さん(安城市)がそれぞれ選ばれた。
同コンテストは、四季折々の自然美、野生動物の生態、人々の営みなど、心に残る日本の風景をテーマに募集。初回の今年度は、計219点の応募があった。
その他の入賞は次のみなさん。(敬称略)
【入選】
武田博文(名古屋市)児山進、高橋敏郎、竹内信子、むらはし和明(岡崎市)保口孝夫(豊田市)谷昇(大府市)磯貝美代子(豊明市)仲野隆三(東郷町)
トンネル栽培のビニールが夕日に染まったスイカ畑で、寂しげに佇む案山子(かかし)がポイントになっている。たそがれの空気感が表現され、構図、色調も見事である。落ち着いた色合いが画面を引き締め、郷愁を帯びた傍らの風景を描写した良い作品である。(講評:県本部委員長 宮田典彦)
水平線の紅(あか)い色が印象的で、ポイントになっている2本の木々に自然と目線が向く構図になっている。上部の重々しい雲の影と、下部にわずかに入れた緑の草地。すべてがバランスの良い、優れた作品である。(講評:県本部委員 堀場敏之)
暗雲が垂れ込み、太陽の周りに彩雲が出ている。かすかに青空も見えるので、刻々と変化する天候だったのであろう。それに反し、馬たちは黙々と草を食んでいる。まさに「静と動」を感じさせる優れた作品である。「予感」というタイトルも余韻があり、作者の感性が光っている。(講評:県本部委員 井沢正子)