毎冬恒例となった関東本部主催の「厳冬の知床羅臼海ワシと丹頂撮影ツアーが2月17日から20日の3泊4日で催行された。講師は北海道を中心に活躍する、写真家で関東本部委員の山本純一氏。全国から19名が参加した。
関東・甲信越などに記録的な大雪をもたらした南岸低気圧の影響で出発が危ぶまれたが、無事釧路空港に到着。山本先生の出迎えを受け、まずは阿寒国際ツルセンターに向かった。いつもは多くのタンチョウが見られるが、強風の影響でタンチョウの姿はまばらだっ。それでも地吹雪に舞うタンチョウの姿などを撮影した後、夕方は鶴居村の菊池牧場に移動した。
2日目はタンチョウのねぐらとして有名な音羽橋へ。早朝から中国、韓国からの撮影者も大勢押しかけ、狭い橋の上は大賑わいだった。当初の予定ではこの日は知床へ向かう予定だったが、網走、知床方面の国道はすべて通行止めが続いていたため、前日と同じく、阿寒、鶴居での撮影となった。
3日目、朝の段階では羅臼へ続く国道335号は通行止めが続いていたものの、まずは国道の開通した標津町へ。走古丹でエゾシカを撮影し、遅めの昼食を取っている間に、まもなく片側通行で開通予定との情報が入ったため、ようやく羅臼へ向かうことになった。途中のトンネルシェルター内の除雪跡を見るとトンネル内がほぼ埋まっていたことがわかる。宿泊先のペンション・ラウスクルの方によれば前日まで風速40メートル以上の暴風雪が吹き荒れ、視界がまったくない状態が続いていたとのこと。
4日目、ようやくツアーのハイライト、チャーター船に乗っての海ワシの撮影となった。あいにく流氷は沖合いに離れてしまったため、漁港付近での撮影となったが、間近に見るオオワシ、オジロワシの迫力に、参加者のみなさんは盛んにシャッターを切っていた。
今回のツアーでは北海道の厳しい自然を実感するとともに、その中でたくましく生きる野生動物の姿を垣間見ることができました。