全日本写真連盟

第22回北関東写真サロン

審査 写真家・関東本部委員 安珠

北関東3県(茨城県・群馬県・栃木県)が主催する写真コンテスト「第22回北関東写真サロン2022」には、226人、1577点の応募がありました。審査の結果、最優秀賞には塩野いくおさんの「車窓の思い出」が選ばれました。多数のご応募、ありがとうございました。

 最優秀賞「車窓の思い出」 塩野いくお(栃木県)

子どもを見送るたくさんの笑顔。そして夕日の差し込みが逆光になり、嬉しそうな子どもの笑顔がくっきりと窓に映し出されています。長い影が、よい時間を過ごした後の別れの雰囲気を演出していますね。2018年、コロナ禍前の家族との別れの一コマ。マスクをしていない姿が懐かしく感じますね。別れは寂しいものですが、再会の喜びが勝っていることがこの写真から伝わります。会いたい人に会えない時間を過ごした今だからこそ、この写真から家族との絆は深く愛おしいと一層感じます。

 栃木県知事賞「西日の輝き」 島田繁男(栃木県)

西日だけでなく、センスも輝いている作品です。背景の逆光の馬のシルエットを生かしたことで、作品に躍動感を与え、構図を決定的にブラッシュアップしています。シルエットの馬の頭も写さず、おしりで勝負した作品に撮り手のこだわりを感じます。モノクロにしたことで、想像のつく西日の光からドラマチックな世界へと導いています。手前の馬の白さが浮かび上がっていて、なびいている尾の陰影に豊かな風を感じます。

 茨城県知事賞「黎明の目覚め」 田丸ハルヒコ(茨城県)

夜を引きずる雲が朝焼けに染まろうとしている迫力と、ひっそりと朝が始まろうとしている予感を秘めた魅力的な風景。色の深みが朝焼けの豊かさを称えています。田んぼの水鏡が空を映し出し、その魅力を倍増しています。空の雲や光は抽象的な動きですが、田んぼは規則正しく山に向かって放射状に線を描いています。そのラインが雄大な自然に人の営みを加え、シャープなアクセントとなっています。

 群馬県知事賞「寄り添い」 坂本徹(群馬県)

よくぞ仲睦まじく寄り添う二羽の姿を捉えました。しかも、このような表情のあるメジロはあまり見たことがありません。後ろにいる大きいメジロは凛々しく辺りを見張っているようで、寄りかかる小さいメジロは甘えているように見えます。鳥たちにもこのようなコミュニケーションがあるのだなとほっこりする一枚。構図も木々に囲まれ、同じ色合いの花が散らばっていて美しいですね。前ボケが奥行きを作り物語性を演出しています。

 優秀賞(朝日新聞社賞)「愛の証を守る」 佐合隆一(茨城県)

フレームの中に無駄な要素がなく、愛だけがギュッと詰まった作品ですね。巣の枯れ枝の中に青白く輝く命。それを見守る親鳥がクロスして画面構成も単純にならないタイミングで撮られています。手前に入った微かな緑が邪魔のようですが、実は親鳥と卵の純白さを引き出しています。色がないとさみしくなりがちですが、純白さが心に響き、尊い作品になっています。息を潜めて子育てを見守る撮り手の愛情も感じられる作品です。

 優秀賞(全日写連賞)「河口朝景」 渋井博道(茨城県)

ありそうでない、とても印象的な風景です。真新しいオレンジ色の陽、寒暖差で沸き立つ白い蒸気、朝日が射す青い海。それらがフレームを三分割にしています。防波堤のギリギリに立つ釣り人、勢いよく走る二艘の漁船、逆光で朝日を受ける灯台など、まるで五線に並べた音符のようで、人の営みが自由にリズムを刻み、これからの一日を活気づける音楽のようです。偶然の配置を見逃さず切り取るのも才能ですね。

 優秀賞(関東本部長賞)「春の宵」 佐海忠夫(栃木県)

夜の桜並木での工事。季節、時間帯がわかり、交通係の方のマスク姿でコロナ禍で撮られたのもわかります。写真とは記録。作品の要素で状況が読み取れる面白さがありますね。ですがこの作品は、ただ記録するだけではなく、交通誘導ライトの残像が残るようにテクニックを使って撮られています。この写真には想像を膨らませ、よくある風景を個性的な作品に作り上げた面白さがあります。自由な発想で写真の世界を広げています。

 特選「黎明の頃」 鈴木憲一(茨城県)

 特選「涙」 神保久子(千葉県)

 特選「妖艶な少女」 小林時之(群馬県)

 特選「検温」 江川多嘉(栃木県)

 特選「春風そよぐ」 小平良長(栃木県)

 準特選

「横顔」 金田彬(千葉県)

「案山子」 脇田英子(茨城県)

「虚構列車」 永長浩樹(茨城県)

「お嫁さんになりたい」 吉沢登(茨城県)

「勉強会」 小林一夫(茨城県)

「始発」 長谷川博(茨城県)

「雪の行路」 穴原志朗(栃木県)

「積載オーバー(ミサゴ)」 八木橋裕司(栃木県)

「何か用?」 渡邉悠輝(栃木県)

「田舎の風情」 村上勲(栃木県)

 秀作

「おいらの住まい」 齋藤美喜雄(茨城県)

「オンステージ」 鈴木稔(茨城県)

「私もお花見」 宮内紘一(茨城県)

「白面九尾」 長沢栄子(茨城県)

「変身」 後藤洋治(茨城県)

「早春の夜空」 米川道義(茨城県)

「希望に向って」 竹内治(茨城県)

「漁景」 深作正一(茨城県)

「コスモス」 塙悦子(茨城県)

「台風一過」 金子利市(栃木県)

「春を待つ」 仲澤正男(栃木県)

「くすぐったいよ」 涌井明男(栃木県)

「峡谷に築く」 佐川栄治(栃木県)

「ホワイトウィック」 髙原文夫(栃木県)

「つゆ草に恋して」 荒井千代子(栃木県)

「葉陰」 金成照子(栃木県)

「気嵐の朝」 内田隆(栃木県)

「吹雪が通りすぎて」 永井敬子(栃木県)

「冒険物語」 黒川哲男(栃木県)

「春うきうき」 小林芳夫(長野県)

 入選

「森の営み」 岡田康一(茨城県)

「夕景」 藤ヶ崎匡彦(茨城県)

「不安気」 高木初枝(栃木県)

「手話」 飛毛操(茨城県)

「幻想的夜景」 小松原忠治(茨城県)

「ふたりの世界」 山本伊子(茨城県)

「桜の舞」 平野隆一(茨城県)

「雪上がりの朝」 横山次郎(茨城県)

「思索」 後藤紀子(茨城県)

「朝日を浴びて」 棚井尚登(茨城県)

「晴天に舞う」 小堀博(茨城県)

「5月のランウェイ」 小林正和(茨城県)

「春つげる」 鴨志田美代子(茨城県)

「流れ行く春」 大島正俊(群馬県)

「こっちですよ」 島谷幸平(群馬県)

「ハイポーズ」 黒崎守輝(群馬県)

「桜守の朝」 魚津隆範(群馬県)

「熱炎修行」 永島勝次(栃木県)

「誘われて」 半田智彦(栃木県)

「那須岳前に並ぶ」 伊藤辰明(栃木県)

「勝利を目指し」 伊藤茂雄(栃木県)

「虹の中の飛行」 若林俊雄(栃木県)

「蝋梅の香り漂う坂道で」 渡部久恵(栃木県)

「笑顔のパラグライディング」 鈴木登志雄(栃木県)

「畦の詩」 福冨誠(栃木県)

「月に行く」 大屋信幸(栃木県)

「ファイヤーモンスター」 渡邉正夫(栃木県)

「下校時刻」 塙寛(栃木県)

「帰り道」 石川武男(栃木県)

「初秋のとき」 棚井行夫(栃木県)

全日本写真連盟からのお知らせ

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19/4/26 初心者向け公式写真撮影ガイドブック発行
総本部
18/10/29 デジタルカメラ実践講座増補版 発売中
総本部
19/2/15 「全日写連」ルールについて
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2013/05/02
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