全日本写真連盟

第43回栃木県本部展受賞作発表

第43回栃木県本部展開催される
平成28年度栃木県本部展が4月29日(金)~5月1日(日)に行われました。今回初めての会場(栃木県総合文化センター第1ギャラリー)とあって飾付等には、大変苦労しましたが会員の協力で時間どおりできました。全日写連関東本部より全日写連総本部理事長代理 渡辺幹夫氏を講師として招き審査・講評をしていただきました。関東本部事務局から松井美幸さんにもご同行いただき、スタッフの方々と一緒にお手伝いをいただきました。
 今回は、かなりの会員の方々が渡辺幹夫先生に個人指導を受けているのが目立ち喜んでいる様子でした。最後に総評で、写真は記録でもあり皆さんの身近な栃木県ならではの写真を楽しみながら撮り続けてほしいと締めくくりました。
 参観者は三日間を通して過去最高の318名の入場があり、来年もこれを励みに自分たちの作品を見てもらおうと会員一同確認しあいました。

《総評》 写真は見る人に何を感じてもらえるのか、想像するのも楽しみのひとつだろう。撮影者の意図する伝えたいメッセージや感性も大事だが、その写真の持つ雰囲気や空気感も大切だ。 第43回全日写連2016栃木県本部写真展には、8支部の会員と個人会員から約101点の四季折々の作品が寄せられた。 写真は一般的に構図をきっちり決めて撮影するのだが、予期せぬ出来事に対応してシャッターを押すということもしばしばある。偶然写ってしまったものにもその存在感があり、一瞬のチャンスをものにできたという醍醐味を味わうことも楽しい。 栃木にあふれる豊かな自然や、素朴な町の人たちに目を向けて、ぜひとも写真に挑戦してもらいたい。上位10点はそんな写真を選んだ。(全日写連理事長代理 渡辺幹夫)

 金賞・鈴木正一郎賞「お疲れさん」 佐海忠夫(サン)

きれいに着飾ったおかあさん狐の笑顔と、疲れて寝ている子狐がこの写真の中心だ。だが、写真にはさまざまな情報(要素)が盛り込まれていて、隅々までをも読み解くのが楽しい。スナップ写真の極みとも思える完成度の高さがそこにある。

 朝日新聞社賞「おばぁちゃん列車」 川上美樹(足利)

 車いす生活を送るおばあちゃんを支える家族の風景。お出かけに、孫も加わって一列になり全員で坂道を登っている。おばあちゃんの幸せそうな顔がとても印象的だ。写真をモノクロで仕上げたことで、時代をより深く感じさせて効果的だ。

 全日本写真連盟賞「勝利の瞬間」 江川 清(横川)

 おそろいのコスチュームでイベントに参加したママさんたちが勝利。歓喜の声が聞こえてきそうな楽しい写真だ。全身で喜びを表すママたちと、どうしたんだろうと見上げる子どもたち。何気ない仕草も対比され、温かみが伝わってくる。

 銀賞

「花のささやき」 穴原志朗(足利)
 花火の写真はいろいろあるが、サクラと花火のコラボレーションとはなかなか心憎い代物。花火の色も夏の季節感ではなく、ほんのり淡い色合い。ライトアップされたサクラとともに絶好のシャッターチャンスを狙って、彩りを添えている。

「叫ぶ」 小森洋子(個人)
荘厳な雰囲気のなかで、仏像の顔を大胆かつしっかりととらえた写真だ。光の当たり方やフレーミングがしっかりと計算されていて、自然と画面に引き込まれる。目が生きていて、見る者も引き締まる思いだ。

 銅賞

「光の階段」 鈴木登志雄(佐野)
 一瞬、何だろうと思う摩訶不思議な構造物。幾何学的な模様が、まるで天国へ通じる階段のようだ。建設中の道路防護柵を本来ならヨコ位置で撮影するところを、意図してタテ位置に収めたという。おもしろい。

「初冬の朝詣で」 大門重久(横川)
 大きな古木に囲まれた参道を早朝から詣でる初老の夫婦。冷え込んで来たのだろう。吐く息が白く輝く。また、柔らかに差し込む光に木々の葉が照らし出され、遠近感が際立つ。整備された広い参道の質感もいい。

「大正ロマン」 石川義一(那須)
 イベントの一コマか。レトロな衣装を身にまとって出番を待っているのだろう。ちょっと恥ずかしそうにはにかんだり、笑ったりと、それぞれの表情が浮かび上がった絶好の瞬間を狙った。裸電球2個がとても効果的だ。

 県本部長賞

「里の一日」 田中容之(烏山)
 のどかな里の生活を4枚の組み写真で構成した。晩秋の柔らかな日差しに包まれながら、今年も収穫を終えた喜びがそれぞれの写真から読み取れるのが心地よい。いまも現役の薪かまどが郷愁を誘う。

 県本部委員長賞

「収穫の喜び」 塩野いくお(烏山)
 たわわに実った大玉のスイカは手塩にかけて育てたものだろう。大事そうに抱える仕草がいい。自然な笑顔がストレートで、とてもいい雰囲気を醸し出している。構図も無駄がなく端的なのが良い。

全日本写真連盟からのお知らせ

総本部
19/4/26 初心者向け公式写真撮影ガイドブック 発売中
総本部
19/2/15 「全日写連」ルールについて
EPSON

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2022/08/01
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