全日本写真連盟

第18回 全日本モノクロ写真展結果発表

【総評】アサヒカメラ編集長 伏見美雪
モノクロで撮る必然性の感じられる作品が、全般的に少ないように感じられたことが残念でした。ただカラー作品をモノクロにしただけでは、人の目や心を留めることはできません。なぜモノクロでなくてはならないのか、明確な答えを持って撮影に臨んでほしいと感じました。人物を撮影した写真に関しては、後ろ姿や、点景といった応募作品が多く、「顔」が見えるものが上位に残りました。肖像権の問題で人を撮るのが難しい時代ではありますが、声を掛けることをためらわずに挑んでほしいものです。そして、写真は、プリントまでを含めて作品です。審査に大きく影響しますので、用紙、印刷方法、余白の取り方など、自分の写真にふさわしいものを追究し、丁寧に仕上げてください。

 最優秀賞「祭りの日」 外勢 肇(愛知県)

見るほどに想像が広がっていく、祭りの傑作オフショット。いつの時代にタイムスリップしたのか動揺気味に確認する若き清正と身じろぎもせずに答える年配の男性、怪訝な表情で様子を見守る女性。三者の絶妙な間に笑いがジワジワとこみ上げる。(清水)

 朝日新聞社賞「内緒話」 國吉 倖明(沖縄県)

沖縄の儀式と思われるが、二人の神妙な面持ちにこれ以上近づいてはいけない空気が写真から伝わってくる。印象的な光と影の取り入れと巧みな空間構成、人物配置で魅力的な作品へと昇華させた作者の技量の高さは本物。後世に残したい一枚だ。(清水)

 全日本写真連盟賞「エイリアンの卵」 柳川 武春(神奈川県)

ビニールで覆われた畑を見て独創的なタイトルを思い浮かべる想像力のたくましさ、畑95%:天5%の大胆な構図、メリハリある光と影のつけかたはモノクロ表現の申し子のよう。カラーから色を抜いただけの安易なモノクロ写真とは一線を画している。(清水)

 関東本部長賞「背競べ」 古清水 輝光(千葉県)

お父さんと息子でしょうか。顔はもちろん、耳や手の形まで似通った2人が、背中を合わせて立っています。片や黒い髪に白いセーター、片や白い髪に黒いシャツ。モノクロだからこそ、対比が際立ちます。大の大人が、しかも親子で、真面目な顔で背競べをしていおかしみもありますし、じつは、背の高さだけではなく、お腹のサイズも似ていることが、じわりと笑みを誘います。仮にタイトルが「腹競べ」なら、さらに上位に選ばれたかもしれません。(伏見)

 アサヒカメラ賞「水面に浮かぶ」 宇佐見 冨士夫(福島県)

水面に映る小島。薄靄がかかり、背景が烟っていることで小島が浮かび上がって、より静謐な空気を醸し出しています。けっして珍しい風景ではありませんが、非常に階調が豊かなことに加え、用紙選びも含めプリントの美しさが群を抜いていて、目を引き寄せる力がありました。(伏見)

 特選

「街角で」 仲野 嘉一(埼玉県)

「ゲリラ豪雨襲来」 又賀 義信(埼玉県)

「視線」 清水 克機(千葉県)

「もうすぐ出番」 青木 照実(静岡県)

「孤独」 三澤 久(山梨県)

 準特選

「エルサレムの男」 垣村 早苗(兵庫県)

「祈りの手」 中山 茂(奈良県)

「稽古を終えて」 仲沢 景子(神奈川県)

「市場へ」 石橋 哲子(埼玉県)

「防火水槽水鏡」 三好 紘一(埼玉県)

「研修中」 勘田 征雄(大阪府)

「季節の変わり目」 鳥羽 明(静岡県)

「ひるね」 嶋田 亨(長野県)

「奉納の舞」 勝又 説夫(静岡県)

「俺たちにも春が来た」 小島 寛明(新潟県)

 入選

 入選(高校生)

「歪み」 松井 悠莉(群馬県)

「希望」 村上 あゆみ(広島県)

「競争」 高野 優菜(群馬県)

「接いだ笑顔」 倉益 綾音(滋賀県)

「壁暮らし」 新本 真子(山口県)


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