審査 写真家・関東本部委員 ハービー・山口
総評
沢山のご応募がありとても嬉しく思います。
「カラーが一般的なのに何故モノクロなの?」
敢えてモノクロで作品を撮る方は、モノクロの良さを熟知している方です。
「モノクロの良さとは?」
①色がないことで色に惑わされない本質が撮れる。
②色が無いことで光は構図、表情などが強調出来る。
③色が無いことで想像力が働く。
④白から黒へのグラデーションに美しさを感じる。
など様々な特徴があると思います。その辺りを理解しているとモノクロの良さに納得するでしょう。
応募作を見ると、ベテランの方の作品だなと分かるレベルの高さが伺えます。そうした中、若い方が撮影した優秀な作品もあり心強い限りでした。今後もモノクロの良さを発揮した作品を撮り続けて頂きたいと願っています。
玉掛さんからは丁寧に梱包された複数のプリントが送られてきました。スタジオで撮られたポートレイトには確かな力量が感じられました。特別なことが起こっている場面ではなく平穏なシチェーションなのに写っている方々の人間としての本質が浮き彫りになっています。そのプリントも見ていて清々しくなる作品群でした。
西村さんの作品は、玉掛さんと好対照を成す作品です。タイトルから想像するに、休みの日におじいちゃんとかおばあちゃんを訪れ、新幹線ホームでもお別れの状況でしょうか。男の子の真剣な表情が私たちの心に迫ってきます。様々なことを経験し少年は成長していく、人生の一瞬を捉えました。水滴、チラッと見えるスマホも効果的です。
駅前の巨大な広告看板と街を行き交う人々の流れ。その賑わいとスピード感に現代の空気感が絶妙に表現されています。広告内のアップの人物と実際にその前にいる若者の対比が面白く、リアリティーを伴い、構図の面白さが迫ってきます。
人生の最高に幸せなイベントである結婚式を友人、同僚、親戚一同が祝っている場面です。スナップであれ演出であれ、この写真ではご夫婦より、むしろ背景でスマホで撮影している人たちを主役に捉えているところが上手いです。「幸あれ!」という気持ちを、写真を見る私たちにも起こさせる力があります。
チアリーダーのイベントで優秀な成績を収めた直後でしょうか。ジャンプする選手、可能な限り手を差し出して選手に触れようとしている応援の人たち。一人一人の動きから興奮が感じられ、最高のタイミングを捉えています。
ブレも効果的でした。