■審査員 総評・田沼武能会長
今年もコロナ禍が続いており、多くのイベントや祭りが中止を余儀なくされています。この影響のためか今回の応募数はやや減少しました。しかしながら、寄せられた作品の全体的なレベルは高く、審査は難航しました。
人間は生まれた時から、生涯ドラマを演じています。そしてドラマの行方に一喜一憂しながら、日々を送っているのです。写真愛好家の皆さんが、このドラマの中にある感動を見つめるからこそ「人間大好き」の写真が生まれます。ぜひ感動をカメラで捉え、来年もチャレンジしてください。素晴らしい作品が届くのを楽しみにしています。
応募者数287人、応募点数1541点
集落の神社に結婚の報告に向かうカップルと、2人につきそう人々の列を撮影したハッピーな作品です。うれしそうに歩く新婚の2人、日の丸を担いで後に続く親族、正装でカメラを構える女性、左下のドラえもんの人形を何げなく写しこんだ発想も光り、祝いの日の光景を印象的に捉えています。
朝日新聞社賞「春盛り」は、ランドセルを背負った小学生らをサクラの花の下で記念撮影している場面だ。小川が流れ、両眼にはチューリップの花が咲く。まさに花ざかりです。画面構成としても上手にまとめており、背景に写るグループがマスクをしているところに現代を感じます。