「第7回人間大好きフォトコンテスト」(全日本写真連盟関東本部、朝日新聞社主催)の入賞作品95点が決まった。全国から570人、3228点の応募があった。全日本写真連盟会長で写真家の田沼武能氏があたった。
<総評>田沼武能
今まで登場したことがないような新しい、フレッシュな感性で撮影した作品が目立った。最優秀賞の「一本足の哲人」は、ドラマティックな写真だ。ハンディディキャップを乗り越え、杖をかざしてゴールする感動の瞬間を捉えた。撮影者も心を動かされてシャッターを押しているのが伝わってくる。
「はじめての親孝行」は、アットホームでほほ笑ましい作品。二人の子どもたちのうれしそうな表情と、照れくさそうな父親の顔。まさに「お父さん大好き」、「人間大好き」だ。「幼なじみ」は、過疎化、高齢化する里山の光景だ。仲むつまじく歩く先に、昔ながらの丸ポストがあるのが決めてになった。「がんばれチビッコ」は、お相撲さんがサービスする姿、子どもが力一杯押す瞬間のシャッターチャンスを捉えた。
シルエット作品が前年の最優秀だったからか、無理にシルエットに仕立てた写真が増えた。化粧したキツネ顔の写真も多かったが、メーキャップが派手なだけの写真では、「人間愛」を表現するのは難しい。