全日本写真連盟

第24回栃木の自然と生活 審査結果

平成27年6月7日(日) 宇都宮市文化会館3階第1会議室
審査・講評 全日本写真連盟関東本部委員   宮崎 文雄先生

 金  賞「巫女体験」 佐海忠夫(サン)

巫女さん達のチョットおどけた笑顔とポーズ、石畳に映る彼女らの影とのバランスがとても良くて、明るく気持ちの良い画面です。後方にのびる参道と頭上遠くの鳥居、境内の佇まいも程よく取入れた、背景にも気を配った揺るぎない画面構成の作品です。

 朝 日 新 聞 社 賞

 全日本写真連盟賞「仲良し」 小林トミ子(横川)

ヨシ焼きの進む遊水池の片隅で、僅かに残った緑の草を一心に摘んでいるかのような仲良し二人の真剣な仕草が実に可愛いらしい。ワイド系レンズで二人の世界を大きく捉え後方の青空に立ち昇る何本もの黒い煙りと焼けている野原を広く取入れることで、やや赤みのある色調と共にとても臨場感のある画面になっています。

 銀  賞

「世代交代」 秋元利雄(大田原)
きれいに苗の植えられてゆく水田を田植機に乗って進んでくる若夫婦の後方の畦道を歩いてくるのは父親でしょうか、彼方の実景をカットして水面への映り込みで周囲の環境を見せた事で主題が引立ち爽やかで美しい画面です。この家族の明るい未来が感じられてくる作品です。

「葦原の女たち 組の1」 新井静江(佐野)
葦原で働く女性たちに密着して日常の作業を鮮明に捉えられたそれぞれのカットは、何れも画面構成にメリハリがあり個々の作品としても十分に通用するものを三枚に組んだ事でより多面的に表現されインパクトの強い作品になっています。色調も見事に揃っていて作者の技量が伺い知れます。

「葦原の女たち 組の2」 新井静江(佐野)

「葦原の女たち 組の3」 新井静江(佐野)

 銅  賞

「渓の朝」 佐川栄治(那須)
渓流で素晴しい光芒に出合った瞬間の感動が適確なフレーミングでまとめられ、清涼な空気感が画面に満ちている作品です。点在する美しい豊潤な苔に覆われた岩と若木、右上の新緑の眩い枝が画面に安定感と奥行きを与え、光芒と渓流の流れで躍動感溢れる画面になり、パンフォーカスのピンが画面を引締めています

「村まつり」 北﨑英信(サン)
明るく楽しい村まつりの音が聞こえてくるようです。ほど良い距離感とシンプルな構成で、柔らかい緑を背景に飾り物の前に横一列に並んだ世話役と少女達五人それぞれの表情に変化があり、特に左の少女が横を向いた瞬間が画面に変化をもたらし人間味あふれる画面になっています。

「一日の終り」 塩野育雄(烏山)
くり返される何気ない日常の穏やかに流れる時間がしっかりと写しとめられ、リアリティが抽出された画面になっている。曖昧模糊とした日常の積み重ねが確実に二人の歴史を刻み、周囲に存在する物を画面に取入れた事でこの一枚から色々なストーリーが想像される作品です。

 県 本 部 長 賞

「収穫の喜び」 田中容之(烏山)
全身で収穫の喜びを表わしているしっかりと働く逞しい女性が鮮やかな画面にはじける様です。きっと作者との飾り気のないコミュニケーションの結果が彼女の人生すら感じさせる肖像写真になったのを感じました。バックの畑と点在する家、浮かぶ雲からこの場面を図り知るのに効果的です。

 県本部 委員長賞

「サクラの路」 戸澤一浩(佐野)
満開のサクラにのしかかるような太い幹、やや重い空気の空、そして二人の女性の歩み去る後ろ姿から「結界」という言葉を画面から思わせてくれる作品です。桜が単に美しいだけでなく、そこに存在している何かが作者の心に響き撮影したものをイメージ通りプリントされたのを感じさせてくれます。

全日本写真連盟からのお知らせ

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19/4/26 初心者向け公式写真撮影ガイドブック 発売中
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2022/08/01
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