神事の一場面を、真上からの光を上手く利用してとらえた作品です。行列の人々の表情や衣装に地面からの強い照り返しが、レフ板の役目を果たし、更に良い雰囲気を作り出しました。撮影のために待ち構えていた場所も、ベストポジションでした。
高齢化社会の現代を、そのまま映し出した、重みのある組写真です。玄関の補助階段と杖、パジャマの後ろ姿、ヘルパーさんと介護用ベッド。無駄のない構図も然ることながら、明暗のトーンにも気遣いながらとられた作者の技量が感じられます。
祭の準備の中で、わらじをテーマに写真を撮ろうとした思いつきが良かったと思います。慣れた手つきで履く人,履いた後の具合を話し合う人たち、わらじの束を持って立つ人、それぞれに、祭りに対する思いが伝わってきます