全日本写真連盟

第24回「冬季合同例会」上位作品発表

令和2年2月9日(日)に宇都宮市文化会館にて県本部主催の第24回「冬季合同例会」が開催されました。関東本部より大久保辰朗関東本部委員を講師に招き審査講評をしていただきました。当日は40数名の会員が参加をしました。応募者数81名、応募総数245点の応募がありました。大久保先生の講評がとても参考になり楽しい一日でしたと会員からの声が上がっていました。結果的には、上位作品10点のうち8点までが組み写真という結果が生まれました。




作品講評をする大久保さん







審査中の大久保さん


 金賞「伝統の儀式」 佐海忠夫(サン)

催事の流れを注意深く観察しながら1枚ずつ丁寧に切り撮った力作です。儀式のおよその様子は1点のみに集約させ、その他のスナップをクローズアップで見せています。その手法によって儀式の雰囲気が一層明確に伝わってきます。モノクロに仕上げたことで非常に深みのある作品になりました。

 朝日新聞社賞「令和元年元旦の記録」 佐川栄治(那須)

同じ日の新聞を持った人がそれぞれの写真に写っています。昭和・平成を経た女性、平成後半に生まれた少年、平成時代の家族達から、新しい令和に向かって生きようとする爽やかな希望を感じます。作者にとっては5月1日が記念すべき元旦なのでしょう。

 全日本写真連盟賞「骨董屋」 竹内栄二(佐野)

薄暗く古めかしい店先を覗くとアナログな商品が見て取れます。置き時計、算盤、制服、水屋、駄菓子用ガラス瓶等。時を超えて久しく停止した時間を感じます。手入れをする女性の姿があって、少しずつ時が進んで行くようなイメージが広がっていきます。

 銀賞「母の心情」 塩野いくお(烏山)

住み慣れた我が家が解体される日の刹那、老女のいたたまれない気持ちが後ろ姿からも窺い知ることが出来ます。家の片付けや地鎮祭を経て新しい自宅へ向かう姿を長いスパンで作品に仕上げています。感情をベースにした記録写真といえます。

 銀賞「神々と生きる山里」 片柳 忠(宇都宮)

作者の技量の高さを感じさせる作品になっています。山間部のごくありふれた風景を情感豊かに表現しています。見せ方に工夫があり、その場に立ち入った気持ちになってしまいます。空気感もあり、無駄のない構図から絵画のような品格も備えています。

 銅賞「百村念仏の舞の日」 江川多嘉(横川)

那須塩原の祭礼である百堂念仏舞に集まった人々をテーマにした組写真です。被写体は念仏舞の筈だったと思いますが、そこに集まった人々の触れ合いに惹かれてシャッターを切ったのでしょう。幸せ一杯の笑顔が実にいい。村の生活感や人々の屈託のない表情が魅力あふれる作品となりました。

 銅賞「睨む」 島田繁男(高根沢)

タイトル通り非常に強い印象を受ける作品です。背景が暗く沈んだことで猫のディテールが浮き彫りにされ、落ち着いた画面になっています。質感も良く、眼力と白い触毛に野性味が漂っています。

 銅賞「狐の男たち」 金澤 誠(サン)

喜連川地区のきつねの嫁入り祭り。男衆が思い思いのきつねに扮しているのをポートレート風にまとめた作品です。スクエアに切り撮った画面に各々被写体を上手く配置しています。人物と空間の扱い方に苦心の跡が見えます。

 県本部長賞「爪痕」 櫻木賢治(佐野)

異常気象による災害報道が絶えない昨今、日本中何処でも起こり得ることを物語るような写真です。栃木県内も例外ではありませんでした。1枚1枚身につまされる情景に、復興を願わずにいられません。作者の内なる思いがストレートに反映されています。

 県本部委員長賞「オーロラボール」 永島勝次(足利)

独創的な作品づくりに挑戦している努力に好感が持てます。あるがままの被写体を写す撮影から脱皮して、光を駆使しながら自分だけの世界を創造しようとする意志と、動感による美への追及心が表現されつつあります。

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2022/08/01
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