全日本写真連盟

第12回全日本まつりフォトコンテスト結果発表

関東本部主催
第12回全日本まつりフォトコンテスト
審査・講評 写真家・関東本部委員 小林紀晴
本コンテストの写真展はコロナウィルスのために当初予定されていたポートレートギャラリーでの開催は中止となり、朝日新聞東京本社2階コンコースで下記日程で実施いたします。

2020年5月9日(土)~6月19日(金)、8時~22時(日曜日8時~17時、最終日15時まで)

※当初のお知らせより期間が延長されました。※新型コロナウイルス感染対策のため、通行時間の短縮や閉鎖の可能性もあります。

【総評】
今回、上位に入賞した作品を拝見して感じたことは「共同体」の力です。男性が集団で写っている作品が多かったからかもしれません。お祭りの多くは過去から連綿と受け継がれて来たものです。私たちは古代から「共同体」により、さまざまなことを行ってきたのだと改めて考えさせられました。その姿を、眼前にしているような気持ちになりました。それはとても心地のよいものでした。

 最優秀賞「雨ニモマケズ」 井上和人(神奈川県)

神輿を撮影した作品はけっして珍しくありませんが、とても目をひきました。神輿としゃがん姿勢の組み合わせが、あまり見たことのないアングルだったからでしょう。雨の中、ストロボを焚いたことで一体感と熱気が伝わってきました。

 優秀賞「祭りへ集う子供」 西澤やえ子(静岡県)

果たしていつの時代でしょうか…そんな感覚を抱きました。100年前の光景のようにも映ります。スナップでいてポートレイト的でもあり、素敵です。表情と光もいいですね。

 優秀賞「寒風」 菊地博子(埼玉県)

「竹のからかい」というお祭りの一場面です。背後はどうやら雪原のようです。その前に青竹をもった男性が一人。顔には隈取りのような化粧がほどこされています。部分を切り取ったことで、逆に想像が広がりました。

 朝日新聞社賞「呆然」 吉田充輝(千葉県)

タイトルの通り、みなさん呆然としています。思わぬハプニングが起きたようです。このあと、どう対応したらいいのかわからないといった感じです。気持ちがひしひしと伝わってきます。

 全日本写真連盟賞「祭りに酔う」 首藤健富(熊本県)

声が聞こえてきそうな一枚です。「甘酒まつり」とのことです。酔っ払ったことで日常から非日常の見知らぬ世界へ少しずつズレていく、落ちてゆくという感覚を覚えます。右端の方の存在がなんといっても効いています

 関東本部長賞「命がけ」 岡島 章(愛知県)

馬と並走しています。真剣です。そのことが表情から読み取れます。人はときにお祭りに命をかけます。こんな一枚を拝見すると、そのことを改めて考えさせられます。構図もシャッターチャンスも見事です。

 審査員特別賞「祭りの少女」 加田 誠(富山県)

ほっとさせられる一枚です。少女の愛らしい表情がいいですね。頭にはおかめのお面がのっていて、その効果もあるでしょう。背景のぼけ味も綺麗です。こうして祭りは伝承されていくのでしょう。

 特選「談笑」 宇佐見冨士夫(福島県)

 特選「故郷へ帰る」 小薬勝雄(茨城県)

 特選「倒れる神輿」 松浦昭子(千葉県)

 特選「ボス」 加藤利光(静岡県)

 特選「炎の海で生を考える」 吉田拓二(静岡県)

 準特選

「野馬追う」 半澤英安(福島県)

「親友とお祭りへ」 馬場正幸(福島県)

「山道を行く」 豊田和代(埼玉県)

「女神主さん」 山崎光隆(埼玉県)

「大人顔負け」 新井 傳(埼玉県)

「飛び踊る」 飯田幸雄(千葉県)

「特等席」 小川重美(神奈川県)

「燈籠送り」 梁井英雄(三重県)

「祭り化粧」 上月正美(兵庫県)

「禊ぎ」 鴨野昭夫(広島県)

 入選

「祭りの路地」 松下昇一(茨城県)

「何が見える?」 黒川律子(埼玉県)

「立ち入り禁止」 吉田義一(埼玉県)

「祭りの疲れ」 堀之内稔(埼玉県)

「田舎歌舞伎」 日高 猛(埼玉県)

「叫び」 小久保敦央(埼玉県)

「豊作を占う」 小林岩男(千葉県)

「にらむ」 王子田良二(千葉県)

「武士の一撃」 山下一成(東京都)

「姉弟」 楠瀬彰彦(東京都)

「決めポーズ」 山田俊次(神奈川県)

「人の渦」 藤川豊彦(神奈川県)

「祭りの主役」 高根昭八(神奈川県)

「祭り日の夕べ」 小島知子(神奈川県)

「暑かった」 岩崎茂樹(神奈川県)

「帰り道」 鈴木生子(神奈川県)

「一人占め」 仁藤報子(神奈川県)

「俺たち絶対大凧あげるぞ!!」 小泉一宏(神奈川県)

「舞姫が行く」 三沢宏之(長野県)

「寄り合いが終って」 松浦昭宏(静岡県)

「朝靄に現れる」 渡邊雅勇(静岡県)

「鉾が来た」 鈴木 實(静岡県)

「落ちるぅ!」 高橋敏郎(愛知県)

「慈愛」 中村昭夫(三重県)

「宵の口」 佐藤香代(三重県)

「笑え~笑え~」 藤本幸男(大阪府)

「渾身」 藤田 学(広島県)

「祭りのフィナーレ」 河田 守(愛媛県)

「絆」 妹背 浩(佐賀県)

 優秀賞(高校生)

「明」 藤本愛美(香川県立坂出商業高等学校)
主役である提灯の山車を明るく鮮やかに表現するのではなく、限界まで露出を落とし、シルエットとして黄昏の空に浮かび上がらせたセンスのいいショットです。上部の人物も印象的です。

 入選 (高校生)

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2022/08/01
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