全日本写真連盟

第77回朝日写真展

 「朝日写真展」は全日本写真連盟創立時の1926年(大正15年)に開催された「日本写真大サロン」に起源し、その後名称を変えてから77回目を迎える最も歴史ある写真展です。
 第77回朝日写真展は、審査委員長に写真家の榎並悦子さんを新たに迎え、全国35都道府県から258人、1113点が寄せられました。審査の結果、朝日大賞には下山田昌子さん(東京都世田谷区)の「ゴジラつぶやく“スマホが欲しい”」が選ばれました。
 入賞作品は3月26日(金)から4月1日(木)まで 大阪市中央区本町の富士フイルムフォトサロン大阪(午前10時から午後7時、最終日は午後2時まで、入場無料)で展示されます。※新型コロナウイルス感染防止対策により変更することがあります。WEBサイトでご確認の上お出かけください。

■審査委員長■
写真家 榎並 悦子

■審査員■
 総本部理事 林 栄之
 関西本部長 浅野哲司
 関西本部事務局長 森井英二郎

【総評】 審査委員長 榎並悦子
 審査を終えて強く感じたことは、写真は現実の切取りであり記録であるということです。新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、様変わりした日常。マスク姿や消毒、ソーシャルディスタンスをとらえたものはまさに時代を写しており、記録性の強い写真。そしてコロナ以前の作品は、祭りや行楽に人々が集う賑わいを伝えていて、これまでの記憶を呼び起こさせてくれると同時に、その先の希望を与えてくれました。そのような写真と向き合うことが朝日写真展の大きな役割でもあると思いました。



榎並審査委員長の講評動画は
⇒こちらからご覧になれます






 朝日大賞「ゴジラ呟く”スマホが欲しい”」 下山田 昌子(東京都)

講評 審査委員長 写真家 榎並悦子
壁広告のゴジラのポーズから発想を得た力作です。たまたまスマホを取り出した人物や電線の影が見事に合致し、完成度の高い作品となりました。

 朝日特別賞「ひとりぼっちの夏休み」 永田 雅一(静岡県)

講評 審査委員長 写真家 榎並悦子
半水面でとらえた作品ですが、水面の大きな揺らぎが臨場感を伝えています。コロナ下での少年の夏休みがテーマです。

 朝日特別賞「お身拭い」 水谷 八重子(大阪府)

講評 審査委員長 写真家 榎並悦子
かごに乗って大仏様の埃を払うシーンに注目が集まりますが、早朝から行われる一連の儀式を的確に4点組でまとめています。

 朝日賞「異世界に侵入」 三上 和義(神奈川県)

講評 関西本部事務局長 森井英二郎
斜光を受けて陰影がつき、砂浜に立体感が増した。画面上に海を入れることで奥行きが出て、さらに迫力を感じさせます。他の星にいるような紫の色合いも効果を発揮しています。

 朝日賞「犬ぞり」 助川 正義(愛知県)

講評 関西本部長 浅野哲司
犬の疾走と舞い上がる雪で躍動感があります。春の光と木々の影がとても美しいです。

 朝日賞「ボランティア」 倉知 恵子(愛知県)

講評 総本部理事 林 栄之
マスの中に居る同じような人物。姿態の在りようが面白い。

 朝日賞「光剣先」 木村 薫(大阪府)

講評 総本部理事 林 栄之
切れ味の良い作品だ。発見と発想がこの作品に昇華している。

 朝日賞「ちょっと失礼」 守實 直之(大阪府)

講評 関西本部事務局長 森井英二郎
純白のドレスの上を鹿が歩き、普通なら追い払いところ。しかし、笑って受け入れてしまう新郎新婦を見ると、すべてを許してしまう二人の幸せが伝わってきます。紅葉と白いドレスの対比もきれいです。

 朝日賞「紅葉色に染まる」 蒲田 美智(兵庫県)

講評 総本部理事 林 栄之
逆光と俯瞰による効果で美しくも幻想的な作品に仕上げた。

 朝日賞「家路」 近藤 和敏(兵庫県)

講評 関西本部事務局長 森井英二郎
緑に染まった田んぼの中から首がニョキニョキ出ていて不思議な場所。そこを当たり前のようにマネキンの首を肩にかけて歩くギャップが面白いです。

 朝日賞「放課後」 藤吉 修忠(和歌山県)

講評 関西本部長 浅野哲司
何を思う夕日を受けた女学生。それに呼応するかのような人体骨格模型。表情と影を面白くまとめました。

 朝日賞「Splash」 中道 ちあき(和歌山県)

講評 関西本部長 浅野哲司
黒バックに高速シャッターでとらえた水しぶき。2人の格好も面白く、暑い中でも清涼感が伝わります。

 朝日賞「軌跡」 安田 慶子(広島県)

講評 関西本部事務局長 森井英二郎
視点を変えただけで、こんなに面白い写真が撮れるのかと驚きです。雪と軌跡がつくるモノトーンの世界も、冬の空気を感じさせておしゃれです。

 入選

「願いをこめて」 山口 和男(青森県)

「プレイボール」 工藤 卓美(岩手県)

「明日に向かって」 小形 佳昭(茨城県)

「自粛の空間」 松下 昇一(茨城県)

「出漁」 青柳 征三(千葉県)

「身体堅固祈願」 国広 妙子(千葉県)

「行き先不安」 江口 アヤ子(神奈川県)

「ひと休み」 髙野 郁男(神奈川県)

「勇気を出して」 立川 明(神奈川県)

「迫力」 山縣 真(神奈川県)

「街角」 中村 一雄(福井県)

「真夏日のオアシス」 加藤 利光(静岡県)

「見物」 大島 守(愛知県)

「朝の輝き」 高橋 斉(愛知県)

「人生一路」 岩脇 竪夫(三重県)

「春風」 上村 雅(三重県)

「スマイル」 岡村 仲江(三重県)

「グランドアート」 加田 孝子(三重県)

「軍艦住宅」 髙津 照仁(三重県)

「見守る」 西尾 明(三重県)

「熱演」 村田 元(三重県)

「人生」 望月 順一(三重県)

「夏の日」 吉野 聖夫(三重県)

「御福頂戴」 上田 薫(滋賀県)

「寒風」 奥井 貞夫(滋賀県)

「準備中」 杉本 英夫(京都府)

「扉のむこうは」 竹田 夏子(京都府)

「冬陽の頃」 井上 秀昭(大阪府)

「シールド」 鈴木 一彦(大阪府)

「線香花火」 中野 弘喜(大阪府)

「練習」 西山 志げる(大阪府)

「祝福」 山本 一朗(大阪府)

「夕照に舞う」 長原 恭子(兵庫県)

「2月11日」 西本 昂(兵庫県)

「ゆうやけこやけ」 藤井 英明(兵庫県)

「箸入れ」 中山 茂(奈良県)

「得意顔」 岡田 敏男(和歌山県)

「洗濯日和」 山口 節子(和歌山県)

「強風」 森 文雄(鳥取県)

「自慢の仕事」 近藤 謙介(岡山県)

「お山の大将」 高道 雅義(岡山県)

「辛い階段」 田中 敏夫(備後地方本部)

「里山の四季」 和田 知久(備後地方本部)

「欲張り」 荒木 忠義(広島県)

「ハイ チーズ?」 宮田 ゆか(山口県)

「母子のちいさい秋」 河田 守(愛媛県)

「小休止」 小泉 次郎(愛媛県)

「夜明けの投網」 芝﨑 静雄(愛媛県)

「気になる木」 西本 頼弘(愛媛県)

「稼働」 井上 眞由美(福岡県)

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2022/08/01
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