全日本写真連盟

第31回 いつでもどこでもフォト俳句

選評 中谷吉隆(写真家)

【総評】
松尾芭蕉は、俳句の平明性を説いています。これは大切なことで、理屈に走ったり小難しい言葉を並べないことです。また五七五という短詩ですから、要素をあれこれと詰め込むと、いわゆる「腸詰俳句」になります。もう一つは俗っぽい言葉の使用も、詩的ではないので避ける必要があります。このような句がありました。注意しましょう。

【全日写連会員の皆様よりフォト俳句の作品を募集します】

第31回いつでもどこでもフォト俳句(2026年3-4月合併号)の『締め切りは2026年1月10日』です。
第32回いつでもどこでもフォト俳句(2026年5-6月合併号)の『締め切りは2026年3月10日』です。

【投稿の方法】
応募は郵送(2Lサイズ)かメール添付(JPEG)で、
写真の裏に、①自作の俳句、②住所、氏名を明記してください。
一人5句まで。作品は返却しません。
〒104-8011 朝日新聞東京本社全日本写真連盟「フォト俳句」係
メール:ajaps@photo-asahi.com

 優秀賞「尾を立てて前をゆく猫柿紅葉」 福岡育代(東京都)

菊の花を後ろ手に鄙びた村をゆく婦人の情景が目に染み入ります。この花は仏壇いや先祖の墓所に供えるのではないかと想像させます。飼い猫はこの人の前を案内役気取りで先導しているのでしょう。写真の色調の渋みが、重みのあるまた味わい深いコラボ作品を完成させていて、見事な作品としてあり、婦人の心が伝わってくるようです。

 入選「熊除けの鈴鳴らせども不安なほ」 嶋川龍雄(青森県)

足柄山の金太郎はどうやってクマと仲良くなったのでしょうか。山にブナの実などの食料が凶作で、食料を求め人里どころか都市部にも出没し住民に危害を加え、ついにはライフル銃まで出動です。まったく鈴音では効果はないようで、その地に暮らす作者としてのタイムリーな作です。

 入選「秋暑し潮の香の町人は無く」 小杉美千代(神奈川県)

秋の暑さに身をそがれた?いやいやそんなことはないでしょう。骨だけの魚は多分だし用かも知れませんが、何とも気になる情景です。だが、暑さに街ゆく人も無く骨たちは淋しそう。しかし、カメラに収めてもらって少しはいい気分のようです。写生的な作品ですが深みがあります。

 佳作

「あばら家も今日は絵になる菊まつり」 打越 榮(茨城県)

「二代目の息子頼もしどんと焼き」 西村美枝(長野県)

「秋深し人生勝負五分と五分」 中川富夫(京都府)

「小春日に会話のはずむ老夫婦」 久保和子(兵庫県)

「老いたれば慌てず生きて秋惜しむ」 松林義明(兵庫県)

「孫曾孫玄孫ぞろぞろ初詣で」 岩谷文勝(福岡県)

 選者作例「初風呂や人生初期化してゐたり」 中谷吉隆(俳号 龍子)

前号で触れたが、広島県庄原市在住の当連盟会員で地元を中心に写真活動をしている足羽秀幸君とは旧知の中で、私の弟分的存在。彼が私財を投入して、自宅敷地内に多目的ギャラリーとカフェをオープン。彼庭に見事な桜の木があり『ギャラリー桜坂-中谷吉隆写真保存センター』と命名。写真展など地方の文化活動の発表の場として期待している。機会があれば足を運んでください。さあ新しい人生を始めよう。

全日本写真連盟からのお知らせ

総本部
19/4/26 初心者向け写真撮影ガイドブック 発売中
総本部
19/2/15 「全日写連」ルールについて
EPSON

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2022/08/01
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