選評 中谷吉隆(写真家)
【総評】
一句に二つの季語(多重季語)の作が多く、また無季句もあった。この稿では、一句に一季語の有季定型(季語のある五七五)を基本。私も〈真夏日の日陰に憩ふ老犬ポチ〉とありのままを詠んでしまった。〈夜鳴蕎麦喰ふて良夜の帰り道〉とも。「真夏日(夏)」と「日陰(夏)」、「夜鳴蕎麦(冬)」と「良夜(秋)」の多重季語。暑さ負けとは言え、推敲を怠りなく。
【全日写連会員の皆様よりフォト俳句の作品を募集します】
第30回いつでもどこでもフォト俳句(2026年1-2月合併号)の『締め切りは2025年11月10日』です。
第31回いつでもどこでもフォト俳句(2026年3-4月合併号)の『締め切りは2026年1月10日』です。
【投稿の方法】
応募は郵送(2Lサイズ)かメール添付(JPEG)で、
写真の裏に、①自作の俳句、②住所、氏名を明記してください。
一人5句まで。作品は返却しません。
〒104-8011 朝日新聞東京本社全日本写真連盟「フォト俳句」係
メール:ajaps@photo-asahi.com
この気持ち分かります。立秋となったが、日本列島は真夏日や猛暑日、はたまた線状降水帯での大雨などなどで、写真が示すようなスカッと澄み切った青空にはお目にかかれない。秋を代表するコスモスもいい気分でいますが、それも今日限りの秋日和となると、なんとかならないかと思います。ラッピングしてとっておきたいですネー。
動詞が四つもある句で、句作ではあまり好まれません。ですが、この暑さに参っているかのワオキツネザルを題材としての作では成功しています。句にリズム感があって、今しがたまでこのようにしてサル君が過ごしていた動作が想像され楽しくなります。句のリズム感は大切です。
今年は戦後八十年。学童疎開をテーマとしています。稲作には害虫のいなごで、案山子の組み合わせには、趣と深みがあります。私には学童疎開の経験はないが、戦後の食料難のころ、秋には裏の田畑でいなごを捕り、母に料理してもらい食べていた記憶を思い出させてくれました。