全日本写真連盟

第29回 いつでもどこでもフォト俳句 

選評 中谷吉隆(写真家)

【総評】
 一句に二つの季語(多重季語)の作が多く、また無季句もあった。この稿では、一句に一季語の有季定型(季語のある五七五)を基本。私も〈真夏日の日陰に憩ふ老犬ポチ〉とありのままを詠んでしまった。〈夜鳴蕎麦喰ふて良夜の帰り道〉とも。「真夏日(夏)」と「日陰(夏)」、「夜鳴蕎麦(冬)」と「良夜(秋)」の多重季語。暑さ負けとは言え、推敲を怠りなく。

【全日写連会員の皆様よりフォト俳句の作品を募集します】

第30回いつでもどこでもフォト俳句(2026年1-2月合併号)の『締め切りは2025年11月10日』です。
第31回いつでもどこでもフォト俳句(2026年3-4月合併号)の『締め切りは2026年1月10日』です。

【投稿の方法】
応募は郵送(2Lサイズ)かメール添付(JPEG)で、
写真の裏に、①自作の俳句、②住所、氏名を明記してください。
一人5句まで。作品は返却しません。
〒104-8011 朝日新聞東京本社全日本写真連盟「フォト俳句」係
メール:ajaps@photo-asahi.com

 優秀賞「明日までとっておきたや秋日和」 嶋川龍雄(青森県)

この気持ち分かります。立秋となったが、日本列島は真夏日や猛暑日、はたまた線状降水帯での大雨などなどで、写真が示すようなスカッと澄み切った青空にはお目にかかれない。秋を代表するコスモスもいい気分でいますが、それも今日限りの秋日和となると、なんとかならないかと思います。ラッピングしてとっておきたいですネー。

 入選「夏休み食う寝る遊ぶ木に登る」 西村美枝(長野県)

動詞が四つもある句で、句作ではあまり好まれません。ですが、この暑さに参っているかのワオキツネザルを題材としての作では成功しています。句にリズム感があって、今しがたまでこのようにしてサル君が過ごしていた動作が想像され楽しくなります。句のリズム感は大切です。

 入選「いなご跳ぶ学童疎開を語る祖父」 中川富夫(京都府)

今年は戦後八十年。学童疎開をテーマとしています。稲作には害虫のいなごで、案山子の組み合わせには、趣と深みがあります。私には学童疎開の経験はないが、戦後の食料難のころ、秋には裏の田畑でいなごを捕り、母に料理してもらい食べていた記憶を思い出させてくれました。

 佳作

「砂山のトンネル覗く日焼けの子」 福岡育代(東京都)

「夕凪にはしゃぐ笑顔の友垣よ」 小杉美千代(神奈川県)

「白雲をマストに借りて夏休み」 神長誉夫(兵庫県)

「川裾の草木(そうもく)さやぎ律の風」 久保和子(兵庫県)

「終戦忌号令聞きて思ひ出す」 松林義明(兵庫県)

「早朝の郵便受けに秋だより」 岩谷文勝(福岡県)

 選者作例「重力の足し引き算や冬来る」 中谷吉隆(俳号 龍子)

まったく季節感を感じない日々。この異常気象に身体がついていかず撮影にも影響が出ていて、この先、日本どころか地球はどうなっていくのか。冬を迎える白イルカも困惑しているよう。という中でホットなニュース。広島県庄原市に『ギャラリー桜坂—中谷吉隆写真保存センター』がオープンする。写真を中心とした多目的ギャラリーで、地方文化向上を願っている。詳細は次号で報告したい。

全日本写真連盟からのお知らせ

総本部
19/4/26 初心者向け写真撮影ガイドブック 発売中
総本部
19/2/15 「全日写連」ルールについて
EPSON

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2022/08/01
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