全日本写真連盟

第25回いつでもどこでもフォト俳句

選評 中谷吉隆(写真家)

 写真と俳句という異質なものを組み合わせるのがフォト俳句作品作りの面白味。観る側が、写真を観て、俳句を読んで、また写真を観て、俳句に戻るという作業を何回か繰り返すことで、響き合いが生じてコラボが成立する。
 入賞作品には、お互いの説明ではない関係があり、読み手に響き合いを生じさせている。この感覚を身に着けることが大切である。

【全日写連会員の皆様よりフォト俳句の作品を募集します】

第26回いつでもどこでもフォト俳句(2025年5-6月合併号)の『締め切りは2025年3月10日』です。
第27回いつでもどこでもフォト俳句(2025年7-8月合併号)の『締め切りは2025年5月10日』です。
【投稿の方法】
応募は郵送(2Lサイズ)かメール添付(JPEG)で、
写真の裏に、①自作の俳句、②住所、氏名を明記してください。
一人5句まで。作品は返却しません。
〒104-8011 朝日新聞東京本社全日本写真連盟「フォト俳句」係
メール:ajaps@photo-asahi.com

 優秀賞「ユビサキニツタワルコドウ初茜」 西村美枝(長野県)

浜辺で初日の出をハートで囲む二人。合わさった二人の指先を電子信号のごとくに心音が伝わります。冒険的なカタカナと漢字の俳句がユニークで面白く、昔の電文の表記を見る感じもして、指先を伝わる鼓動のリズムが聞こえてきます。こういった発想ができフォト俳句を楽しめるのも、ベテランの域に達している作者ならではでしょう。素晴らしい。

 入選「銀幕の下りし夜空に寒昴」 小杉美千代(神奈川県)

往年の銀幕スターの看板でしょうか、個性豊かな顔が並んでいます。お気に入りの映画を鑑賞し、眼裏に焼き付けた場面とともに館を出ての情感が感じられます。見上げた夜空の南の方向に輝く牡牛座の昴に、見終えて心に残るスターを重ねています。味わいのある作となりました。

 入選「老いて尚居場所が有りて春日かな」 松林義明(兵庫県)

超高齢化社会の今日にあって、孤老化が問題になっています。しだれ梅の名所でしょうか、ちらほらとある落ち椿の赤が緑に存在感を見せていて、本稿での最高齢者の居場所のようです。春の日を浴びながら、物心ともどもに豊かさを持ち、この庭を散策する作者の姿が見えてきます。

 佳作

「白息の飛び交ふ激やラストラン」 嶋川龍雄(青森県)

「幾とせも続く風物冬ぬくし」 打越榮(茨城県)

「早春の未来を開く児童かな」 成田繁(埼玉県)

「冬日受く牝馬の睫毛ファンファーレ」 福岡育代(東京都)

「生きてこそ喜怒哀楽よ八十路春」 中川富夫(京都府)

「廃線の鉄橋渡りゆく枯葉」 神長誉夫(兵庫県)

 選者作例「さくらちるあゝさよふならさよふなら」 中谷吉隆(俳号 龍子)

富士山と桜は日本人に馴染み深く、その名を冠の企業名や商品が多い。写真の大学に入り世話になったのが、小西六寫眞工業製の「SAKURA FILM」と富士寫眞フイルム製の「FUJI FILM」。前者は後に社名もコニカとなる。昔のフィルムを整理していると、ネガに「SAKURA FILM」の印字があり懐かしい。まもなく戦後80年、良寛和尚の辞世の句とされ、特攻隊員に愛誦されえた〈散る桜残る桜も散る桜〉を思い出す。

全日本写真連盟からのお知らせ

総本部
19/4/26 初心者向け写真撮影ガイドブック 発売中
総本部
19/2/15 「全日写連」ルールについて
EPSON

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2022/08/01
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