撮影会の写真ですので、同じ絵柄が何枚か有りましたが、作者が何を撮ろうとしているのかが明確な写真を選びました。上位の作品は映像の美しさ、適正な露出や構図の完成度などもありますが、何よりも写真の奥に作者が見えるものを選んだつもりです。
審査 関東本部委員 小林 進
地衣類の一種でしょうか。折れた枝先を包み込むように着生している苔を中心に、それ以外を柔らかくぼかしています。主題が明確で背景の紅葉と相まって、冬の到来を予感させる作品となっています。
人の手があまり入っていない森の神秘的な生命力を感じます。苔むした太い樹幹を手前に配し、背景のやや細い曲がった樹木群を重なることなく写し撮らえています。作画能力の高い作品です。
にこやかな太陽が描かれている石道の先に雲があり、そこまで上ると何か良いことが待ってそう気がする作品です。やや曲がっている石道を遠近感を使って空に導いた演出が見事です。