写真家 海老名和雄
【総評】
二年連続の開催となった松島モデル大撮影会。前日は小雨が降り、当日朝も小雨で小雨決行という気持ちで松島に赴きましたが、現地に着く前には雨も止み、曇り空ではありましたが写真愛好家の熱意が天に届いたのか撮影日和になりました。
五大堂太鼓の演奏が日本三景松島の観光地に賑わいを添え、福浦島の多目的広場に参加者を迎えて開会式を行い、続いて4人の素敵なモデルさんを囲んで撮影会が繰り広げられ、福浦島、瑞巌寺、観光桟橋、雄島の周辺で、観光名所の景観とモデルさんをどう組み合わせるか創意工夫しながら撮影会を楽しんでいました。
応募者数は85名(参加者121名)応募点数390点、うち高校生は30名、143点の作品が集まりました。昨年と比べると応募者は2名、応募点数25点上回りました。特に高文連から参加いただいた高校生は応募者13名応募点数70点と昨年を大きく上回りました。
審査に当たっては、上位作品に甲乙つけがたく、順位を決定するのに大変苦労いたしました。
入賞作品をご覧いただき松島の素晴らしさや写真の楽しさを感じ取っていただけたら幸いです。
松木の根元に咲いているノアザミ、クローバー、野菊の花々をきれいにぼかし、モデルさんを浮き上がらせています。パステルカラーで包み込み、表情も自然でエレガントな美しさを最大限に引き出しています。レンズの選択とカメラワークが秀逸な作品となりました。
東屋の柱に寄りかかり、ひまわりを胸元に携え横向きでほほえんでいる瞬間をうまく切り取っています。初夏の色彩を背景にした難しい光をコントロールした絵作りが功を奏して、ハイキーな調子にまとめ爽やかな感じの作品になっています。
両手を優しく青楓に添え、顔を斜めに傾けている表情がとても人懐っこく感じさせるモノクロならではの捉え方です。モデルさんの魅力を充分に引き出しています。モノクロ写真にすることによって、かえって色彩を感じさせる作者の並々ならぬ表現力と構成力が伝わって来る作品です。
観光桟橋で遊覧船が出港、帰港するのを右手に手提げ籠、左手で袖をかかげて笑顔で送迎しているしぐさは見る人を和ませ、楽しませ、嬉しくさせるような表情です。遊覧船、係柱、擬宝珠も登場して観光地日本三景の松島にふさわしい作品となっています。
石畳の階段の上に座り、初夏のきれいな緑をバックに体をねじり、じっと見つめているモデルさんを階段下から見上げるようにして爽やかな一瞬の表情を切り取りました。奥行きを感じさせる作者の絵心のうまさが出ている作品です。
赤い福浦橋を入れ、チェーンになにげなく両手を添え、海を背景にしてモデルさんの全身を捉えた大胆な構図が見る人を引きつけます。優しい表情に凛々しいところも感じさせるモデルさんの清楚な魅力を引き出しています。