モデルさんに正面から対峙し、もみじの葉を頭上と肩のところにかけて斜めに採り入れて、楓の葉がモデルさんを包こみ笑顔の表情を柔らかく美しくしています。オーソドックスな手法での撮影ですがかえってモデルさんの魅力を引き出すのに成功しています。組んだ手は思いを語りかけるような働きをし、上手く作品にまとめています。構成力が際立っています。
モデルさんを洞窟の隙間から日の光が差し込む所に配置し、縦画で絵作りを行っていて、その光が顔と浴衣に回り込みシャドウ部のトーンも諧調がつぶれず見事な作品になっています。浴衣の模様と色、それにモデルさんが置かれた不思議な場所とが相まって、指を交錯させ何かをみつめている顔の表情にぐいぐいと引き込まれてゆく意欲的な作品となっています。
多重露光なのでしょうか、島の岩肌を写し込み、まるでアラジンの魔法のランプのような渦巻のなかからモデルさんが出て来るような、若さ溢れる大胆な作品となっています。重厚な少しくすんだ岩肌と浴衣で傘をさした少女との対比もなにかお伽の世界に誘いこまれているようです。