審査 総本部理事・関東本部委員 江連康晴
グラスを傾けてシンメトリックな構図にフレーミングを施し、グラス内の映り込みが人物の顔のように見えるパレイドリア現象を巧みに表現した作品です。背景の色彩とボケ具合が場の雰囲気を醸し出す中で、コミカルな要素も兼ね備えた本作品は、非常に優れた仕上がりとなっています。
この作品は地元相馬の野馬追祭りを描いたものです。第四コーナーを駆け抜けるシーンは頻繁に登場しますが、砂煙を立て、その砂塵の中から現れ出てくるシーンは映画の一コマのようです。その迫力は観る人に強烈な印象を与えます。
瓶の中にはグミ菓子が入っており、瓶の蓋が固くて開かない状態です。大人の手は蓋を開けようとするのではなく、健康のために甘いものを食べないように蓋を閉じることを目的としています。その手を「救世主」ではなく「救世手」と見立てた表現が面白くストーリー性のある作品になりました。