審査 白神コミュニケーションズ 代表理事 後藤千春
【総評】
撮影会の講演時にお話ししたように、好天時の水の白飛びと岩の黒潰れ、陰陽の強いコントラストに苦労をされていた様子がどの作品からも見てとれました。それらの中で、まずは基本的な技術としてのシャッタースピードと絞りの工夫、レタッチとプリントの出来栄えに差が見られました。言わずもかなではありますが、ピントとブレは応募前の段階でご自身で判断して頂きたい。又プリントの色合わせをしっかりされているか、彩度や色調が自然の色で再現されているか、疑問に感じる作品も少なくありませんでした。
その上で躍動感、幻想的なイメージを感じたものを選ばせて頂きました。「滝浴び」なので、滝の流れや水しぶき、白装束の濡れた様子、担ぎ手の表情、どこのどんな祭りなのかと、いったオリジナリティとシャッターチャンスも考えて撮影して欲しいです。撮ったものを見返して、画面から余計な物を排除する(トリミング)にも気を使いたいところです。
滝浴び以外の作品については、「その土地らしい」「その季節らしい」「自分らしい」オリジナリティと、「日本海」「秋田」「五能線」らしさのイメージを強調し工夫された作品が見たかったです。