新型コロナウイルスの影響で2年続けて非公開でしたが、県内9支部103名の会員が476点の自信作を持ち寄り、熱気に満ちた雰囲気の中で、3年ぶりに公開審査を行いました。
審査:総本部事務局長 久松弘樹
玄関先でおばあちゃんに散髪してもらっている男の子。じっとしていられない我が子をなだめるお母さん。三世代の家族の日常の幸せが伝わる、ハートフルな写真です。外からの柔らかな光が男の子のはしゃぐ笑顔を浮かび上がらせ、背景も生活感が伝わる程度に落とし込まれた絶妙なライティングです。
柏崎市の山間の工房を営む6代目の和紙職人をとらえた作品です。1枚目は歴史ある工房を継いだ責任感が視線から伝わります。2枚目は和紙をはるすだれに浮かび上がった「6代目」のシルエットに仕事ぶりが伝わります。黒が基調の1枚と、逆光を生かした白の基調の写真の2枚で構成したことで、対照的な印象が生まれた組写真です。
新潟県では各地で大凧上げの行事が盛んです。大勢で大凧をあげる場面は正面から狙い凧の大きさを表現した構図が多いですが、この写真は真っ青な空を背景に生かし、引き手を真横から撮影した構図から、より「天高く」揚がる凧の印象が際立っています。引き手たちの表情が伝わる程度に少しブラすことで、動きも楽しさも伝わります。