全日本写真連盟

第44回支部対抗写真コンテスト

審査 関東本部委員 勝又ひろし

総評
新潟県本部のレベルが高いことは周知のことですが、素晴らしいのは対抗戦ができるくらいの数の支部があり、実力も伯仲していることです。また今回から個人会員も参加可能としたことは、論議はあったと思いますが英断だったと思います。選考では、そのレベルに合わせて王道的な完成写真よりも、色々な方向に少し突き出た作品を選ばせていただきました。

【支部順位】
1位:柏崎支部 2位:新潟支部 3位:長岡支部 4位:中条支部 5位:加茂支部 6位:県央支部

 大賞「出待ち」 金子克巳(個人会員)

お祭りの行列を撮ろう(見よう)とする人たちの写真はよくありますが、本作はスクエアでまとめた画面構成力が際立っています。また窓の人物や、軒先のカメラマンたちの表情もそれぞれにストーリーを感じさせ、何気ない瞬間なのに見る人の想像力をかき立てます。しっかりと垂直がとられた技術力も光ります。ただタイトルにもうひとつ工夫がほしかったです。

 朝日新聞社賞「あがらないで」 嶋田健次(新潟支部)

人が撮らないシーンを求めるのが写真上達のカギです。別の被写体目当てだったが、そこに階段を上がる浴衣の女性の後ろ姿にピンときて、急いでシャッターを切ったのではないでしょうか。そのセンスと反射神経が素晴らしいです。足にあたる光の美しさに目がいきますが、この写真の要は女性の左手です。白い背景にきれいな形で浮き上がっていて、全体を締めています。

 全日本写真連盟賞「挑戦者」 近藤正義(柏崎支部)

モデルが素晴らしいのですが、多分地域の有名人で多くのメディアに取り上げられているかたでしょうね。そこで撮り方に工夫が必要です。下から光をあて陰影をはっきりさせ、表情からもユーモラスで「怪人」的イメージを演出する効果になりました。

 金賞「耐える」 田邉留美子(長岡支部)

地獄谷の猿の写真はあまりに多く撮られていて、見るほうも猿のほうも食傷気味だと思いますが、この作品が異彩を放つのは、言うまでもなく視線です。周囲を暗く処理し、挑戦的な眼光を際立たせています。猿の着ぐるみを被った人間のようにも見えるおかしさもあります。

 銀賞

「SLと競走」 熊倉秀達(中条支部)

「どこでもドア」 小林麻子(柏崎支部)

「祭りの行列」 渋木高志(県央支部)

 銅賞

「bank bar」 田村健(柏崎支部)

「像」 春木幸悦朗(中条支部)

「宇宙へ」 樋口八重子(加茂支部)

「乗車前」 明田川洋(加茂支部)

「待つ間」 清水政一(加茂支部)

「折れた葦」 渡辺清一(長岡支部)

全日本写真連盟からのお知らせ

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2022/08/01
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