全日本写真連盟

首都圏ブロック2025年撮影会 大道芸の街 静岡を撮ろう

審査 写真家・関東本部委員 熊切大輔
 
総評
 大道芸のイベントという限られたテーマですが、今回もバラエティに富んだ作品が多く集まりました。そしてその表現や被写体選びは年々進化してきているように感じます。華やかなパフォーマンスの瞬間はもちろんフォトジェニックですが、始まる前の緊張感や終わったあとの安堵感など、ストーリーを感じる作品も多く見られました。加えてこのようなイベントは観客も主役のひとりです。楽しそうな笑顔など活き活きと楽しんでしる姿も魅力的な被写体と言えるでしょう。
 被写体そのものの魅力も大事ですが、それを魅力的に魅せてくれるのが周辺情報です。被写体プラス背景に魅力が加われば、非常に力強い作品になります。上位作品はそんな部分も演出として効いている作品が多かった気がします。
 そして何より大道芸の魅力は「瞬間性」にあります。力強いパフォーマンス、意思を持ったように荒れ狂う炎の表情。パフォーマーが見せる魅力的な表情。そんな多くのフォトジェニックな瞬間が集うのが大道芸の魅力です。そんな楽しさがぎゅっと詰まった作品が多く集まりました。
 独自の目線がむしろ一般的な撮影より問われるイベント撮影。そんな難しさを楽しさに変えた受賞作品群をぜひお楽しみください。

 最優秀賞「空に放つ一礼」 関口幸雄(神奈川県)

パフォーマンスの終わり。全力を出し切った演者が胸を張って一礼。顔は見えませんがやりきった感が伝わってきます。そこで喝采の拍手が聞こえてくるような作品となっています。背景の黄昏が終幕を劇的に演出しています。

 朝日新聞社賞「七色の人」 大石洋(静岡県)

非常にフォトジェニックなパフォーマーを捉えました。本人がまるで絵画のような不思議な感覚に囚われました。カメラ目線ですが無表情なところも面白みになっています。周辺光量を落とした表現もうまくハマっています。

 全日本写真連盟賞「無視はNG」 加藤洋一(静岡県)

空中に浮いて時間が止まったようなパフォーマンス。小さな子供には退屈だったかもしれません。パフォーマーの必死な表情としらけたお嬢さんの表情の対比がなんとも言えないストーリーを生み出しました。

 関東本部委員長賞「フィナーレのドラマ」 佐藤充良(東京都)

ダンスのパフォーマンスでしょうか。クライマックスを迎え感極まったような表情がなんと言えない魅力があります。花びらが舞う瞬間とともにその動きも含めて「ここ!」という絶妙な瞬間を捉えることができています。

 首都圏ブロック委員長賞「LOVE」 細川弘明(東京都)

パフォーマー2人の信頼関係はシンプルなパートナーを超えたようにも見える表現力を感じます。ロープが彼岸花のように包み込む中、ドラマチックな光線が二人を照らす瞬間と表情を見事に切り撮ることができました。

 千葉県一賞

「マイム」 小泉仁(千葉県)
まるでヴェネチアの仮面舞踏会を見るような感覚になりました。その悲しげな表情とモノクロームの表現がぴったり一致しています。画像仕上げも美しく、神秘的な表現は部屋に飾りたくなるような1枚となったのではないでしょうか。

 東京都一賞

「勝負の行方」 麓直美(東京都)
巨大なジェンガをパフォーマーと勝負。まさに崩れる決定的な瞬間を捉えることができました。本人や周囲の緊張感とは対象的にパフォーマーの大袈裟な表情が効いており、演劇の一部のような面白い瞬間となりました。

 埼玉県一賞

「静岡の秋空に舞う」 川久保孝行(埼玉県)
美しい空の表情はそれだけでもフォトジェニックです。パフォーマーのポーズが決まった瞬間をシルエットで印象的に表現できました。木々のシルエットも額縁となって効いており、青と黒のコントラストが気持ち良い作品です。

 神奈川県一賞

「リンゴだめよ」 濱田一壽(神奈川県)
オウムの仮装のパフォーマーが街を闊歩しています。コンビニの前という日常感がより不思議な感じに見えます。りんごをかじるお子さんの表情がまさに鳥たちに語りかけているようで、ストーリー感の強い表現となったのではないでしょうか。

 静岡県一賞

「炎」 林邦良(静岡県)
大道芸の花形といえばなにより炎のパフォーマンス。今回も様々な瞬間を捉えた作品が集まりました。そんな中受賞した本作は、その炎やパフォーマーの緊張感のある表情と対象的な、ユーモラスな赤い触覚?がうまく効いています。

 特選

「ようこそ」 坂本典子(埼玉県)

「即興パフォーマンス」 鳥羽明(静岡県)

「ワンマンバンド」 藤谷康男(神奈川県)

「姉と弟」 西澤やえ子(静岡県)

「人知れず技を磨く」 立川明(神奈川県)

 入選

全日本写真連盟からのお知らせ

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2022/08/01
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