第41回全日本写真連盟愛知県本部展(全日写連県本部主催、朝日新聞社後援、富士フイルムイメージングシステムズ協賛)の審査がこのほどあり、278点の応募作品の中から、愛西市の石橋法久さんが撮った「白髪の紳士」が金賞に選ばれた。
銀賞には磯貝美代子さん(豊明市)、犬塚勝正さん(碧南市)、銅賞には伊藤章二さん、加藤菊枝さん(いずれも名古屋市)がそれぞれ選ばれた。入賞作品全54点は、10月6日から11日まで、名古屋市中区大須4丁目のワキタギャラリーで展示。ほかに同県本部委員の作品も並ぶ。
その他の入賞は次のみなさん。(敬称略)
【秀作】
片田綾子(春日井市)岡本邦良、神谷敦司(刈谷市)滝本佳代子(日進市)加藤譲(碧南市)
【入選】
徳永啓三、伊神寛、酒井正男、小川直俊、佐藤房子、岩井田幸男、伊藤嘉男、近藤真智子、大岩友理、服部義安(名古屋市)小久保繁樹、村井勝利(愛西市)寺西一夫(あま市)前川滋、織田善嗣(安城市)原紹郎、水谷清治(稲沢市)高橋敏郎、竹内信子(岡崎市)大島雅子、奥村起己生、外勢肇、榊原司、横井美代子、小島康生、大島守(春日井市)磯部香里、石川勝、星敏子、柴田鈴江、西美千代、岡本明、岡川経康、垣見昌宏、倉知恵子(刈谷市)佐古忠夫(小牧市)中口雅弐(高浜市)坪内薫、西久保嘉弘(豊田市)永谷博久(西尾市)寺田昇(阿久比町)清田正真(幸田町)曽我為吉、松下裕志(岐阜県多治見市)
黒い背景に白髪の紳士の姿が浮きあがっており、白い粉の流れにも臨場感があふれている。黒の大事なスーツも真っ白になってしまったのに、嬉しそうな紳士の表情が祭りの歴史を感じさせて素晴らしい作品である。動きを捉えた画面とともに、白布をしっかりと握っている手も良いアクセントになっている。(講評:県本部委員 井沢正子)
浴衣姿の二人の女性を素直に捉えている。暗い背景に和傘に当たる陽射しが印象的であるが、美人が食する姿は現代的か少々抵抗を感じる。全体に青みがかった色調が、盛夏の中、スッキリした清涼感を与える優れた作品である。(講評:県本部副委員長 山﨑朗)
新潟県津南町でのランタン祭りと思われる風景。熱した空気で上昇させる熱気球と同じ原理で、それぞれが飛び交う様を的確に捉えた。真冬の寒さに耐えながらも人物の表情がほほえましく、楽しい夜を見せてくれた良い作品である。(講評:県本部委員 下里隆明)
雷の写真は、技術的にも偶然性においても難しい中で、良いタイミングで撮っている。異常気象の日、綺麗な夕日の中、雷の稲妻で怒りを表して、インパクトの強い作品になっている。惜しむらく、下部の町並みの灯が、もう少し明るく表現されていれば満点である。(講評:県本部委員 堀田武)
街角をデザイン的に捉えた洒落た作品である。赤い傘をさした人が、歩道で取り残されたのか、動く車の疾走感と静止した対比が、現代の交通事情も考えさせ、社会ルールの希薄さも訴えている深い写真になっている。(講評:県本部委員 小幡哲資)