全日本写真連盟

第20回 動物公園の四季写真コンテスト結果発表

千葉県本部と朝日新聞千葉総局が主催をして、千葉市動物公園と千葉市の後援で行われた「第20回動物公園の四季写真コンテスト」の結果を発表します。
 このコンテストは、年間を通して千葉市動物公園内で撮影した動物、スナップ、園内の四季の情景の作品を募集した写真コンテストでした。作品募集に先駆けて、好天に恵まれた去る6月12(日)に撮影会も行い、100名以上の県内支部会員と県外の動物写愛好家が参加され、この撮影会で撮影した応募作品の中から「撮影会大賞」は選ばれました。
 今回は、13名の高校生を含めて119名の応募者から504点もの記録的な応募をいただき、審査と講評は、全日本写真連盟総本部の勝又ひろし事務局長にお願いをして、素晴しい31点の入賞作品が決まりました。なおこの入賞作品の写真展は、8月6(土)から、千葉市動物公園内の動物科学館で開催されますのでどうぞご観覧下さい。

千葉県本部委員長 村上 宰   担当副委員長 大竹登喜江(市川支部)



入賞者リスト




【総評】全日本写真連盟総本部事務局長 勝又ひろし
 動物園は一見被写体の宝庫のように見えますが、相当難易度が高い撮影場所です。昼間、動物のほとんどは動きがない、オリが邪魔をする、撮影ポイントが自由にならない、一般のお客さんがたくさんいる、などです。必然的に作品はクローズアップが多くなり、動物のバリエーションはあっても絵作りは単調になります。
 動物園の動物をうまく撮るには、集中と根気です。色々な動物に目移りせず、これと定めた被写体を根気よく観察することから始まります。私の知り合いに、毎日動物園に通い、開園から閉園まで、チンパンジーのオリの前でずっと観察し続け、飼育係よりも慣れているのではないかというカメラマンがいます。すると、彼にしか見せないような姿を撮らせてくれるようになる、と言っていました。
 そこまで根を詰めなくてもいいと思いますが、ある程度腰を落ち着けて撮ることは必要だと思います。また、動物以外のものをあえて写し込んで画面を構成することで、「動物の写真」ではなく、「動物園の写真」を意識的に撮影することも大事でしょう。
 高校生部門の応募作は、小動物やスナップ的な写真が多く、視点や興味の対象が大人たちと異なっていて面白かったです。こういう視点は非常に大事で、その感性をこれからも失わずに写真を続けていってほしいと思います。

 最優秀賞「ハイタッチ」 伴  博之(千葉市美浜区)

今年千葉市動物公園にやってきたライオンの写真は多かったですが、決定的瞬間を捉えた作品は全作品の中でもこれだけでした。タイトルほどのどかに見えない写真です。襲いかかるライオン、腰が引ける子ども、驚く母親、といった緊迫した場面にも見えます。じっくり観察し続けたたまものです。

 優秀賞「望 郷」 平賀 保司(大網白里市)

目障りなオリをうまく生かして、故郷アフリカに思いを馳せる(というように見える)サルを演出しています。こういう「囚われの身」バージョンは他の動物でも撮れますが、やはり霊長類が決まりますね。

 優秀賞「生存競争」 小森 治之(千葉市花見川区)

自然界では魚が上から降ってくることはないので、いかにも動物園の写真なのですが、左右のアシカの対照的な表情、水しぶき、魚の反り具合が絵作りをダイナミックに見せています。バックがつぶれているのもいいです。

 特選

「ひなたぼっこ」 高田 健一(千葉市花見川区)

「王者の風格」 小嶋 隼人(長生郡長南町)

 朝日新聞社賞

「驚 愕」 石野 久雄(習志野市)

 全日本写真連盟賞

「泰然自若」 中村 隆次(船橋市)

 千葉市動物公園長賞

「望 郷」 渡邊 義久(船橋市)

 動物公園の四季春賞

「ファンタジー」 吉田 金造(いすみ市)

 動物公園の四季夏賞

「我楽し」 倉園 博志(木更津市)

 動物公園の四季秋賞

「大池の紅葉」 福﨑 達夫(千葉市稲毛区)

 動物公園の四季冬賞

「雪に遊ぶ」 石川 良彦(流山市)

 撮影会大賞

「波 紋」 畠中 達二(我孫子市)

「観察日記」 岡田 康範(君津市)

「さあいくぞ!!」 木村 英道(松戸市)

「ゴロンしてるよ」 松浦 昭彦(野田市)

「変顔だぞー!」 左官 龍夫(流山市)

 秀作

 高校生の部最優秀賞

「これは僕のだ!!」 木本 瑞歩(千葉市立千葉高校)
ふれあいコーナーなどでよく見かけるモルモットですが、意外とどういう姿形をしているか思い浮かばないものです。この写真、しっかりとピントが合い、アイキャッチも入っていて、モルモットの顔がよく分かる素直な作品になっています。タイトルも考えられていて、大人も見習ってほしいです。

 高校生の部優秀賞

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2022/08/01
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