全日本写真連盟

第19回全日本動物写真コンテスト

「第19回全日本動物写真コンテスト」には380人、1507点の応募がありました。
審査の結果、野生部門 最優秀賞に向井景昭さん(広島県)の「俄かな飛翔」、一般部門 最優秀賞に今井秀樹さん(福岡県)の「春のめざめ」が選ばれました。

■審査委員長 今森光彦(写真家)
■審査委員   山中健次(関西本部委員長) 坂本正子(関西本部委員) 
        石合 力(関西本部長)  森井英二郎(関西本部事務局長)

■主催  全日本写真連盟関西本部 朝日新聞社
■協賛  エプソン販売株式会社 株式会社エツミ



【総評】
 今年は、例年に比べて数多くの応募をいただきました。特に、野生部門は、作品の内容に変化があり、たいへん楽しい審査をさせていただきました。コロナ渦の影響で、みなさん野外活動を積極的にされた結果なのでしょうか。 一般部門も秀作が多数寄せられました。動物園やペットとして飼われている生きものがほとんどですが、どの作品も愛情や工夫が読みとれて、思わず笑みがこぼれてしまいました。
 動物は、人のようにお願いしてモデルになってもらうことができません。撮影者が、動物の気持ちになったり、生態を熟知して接する必要があります。その分、良い写真が撮れたときの喜びはひとしおです。
動物写真は、自然を理解する第一歩。これからもすばらしい作品が誕生することを期待しています。
                                   (審査委員長 写真家 今森光彦)



◇展示◇  9月1日(水)~ 8日(水)
      大阪中之島フェスティバルタワー13F
      ※期間中常時展示ですが、照明施設がないので日没までのご来場をお勧めいたします

◇巡回展◇  9月16日(木)~10月6日(水)9時~17時
        さくら市ミュージアム -荒井寛方記念館- 展示ホール・企画展示室
               栃木県さくら市氏家1297 Tel 028-682-7123
        (休館日)毎週月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日(土曜・日曜は開館)第3火曜日
           






 野生部門最優秀賞「俄かな飛翔」 向井 景昭(広島県)

講評 審査委員長 写真家 今森光彦
 自然界の決定的瞬間は、見る者の心をとらえます。これはまさに写真ならではの醍醐味でしよう。オシドリが飛び立つ瞬間を捕らえたこの作品は、まさに絵画のような構成になりました。水しぶきが空気感をだしてくれています。また、オシドリのポーズも良いし、ピントの位置も正確です。きっと、数多くの連写の中から誕生した1枚に違いありません。

 一般部門最優秀賞「春のめざめ」 今井 秀樹(福岡県)

 講評 審査委員長 写真家 今森光彦
 猫は、動物の中で一番身近で可愛い被写体なのでしょう。応募作品もたいへん多いです。そんな中で、今回最優秀賞に選ばれたのは、リラックスした猫のポーズです。
 猫の表情がとても良いですね。窓から差し込む光に満たされているようです。何でもない写真なのですが、撮影者は、猫の仕草の一瞬を余すところなくとらえながら、背景にも十分に気配りをしています。写真の題材は、いつも目の前に転がっているのですね。

 野生部門優秀賞「祈り虫」 薦田 佳郎(兵庫県)

講評 関西本部委員長 山中健次
 薄茶色のカマキリが小さな花の上で音を立てずにじっとしているようです。獲物を狙っているのでしょうか。静かな中に緊張感があり、色調も綺麗です。

 一般部門優秀賞「千里眼」 小林 裕之(埼玉県)

講評 関西本部委員長 山中健次
 白と黒の毛をしたキツネザルだと思いますが、こちらを見据えるように木株の上に座っています。毛の色に対し金色の目が印象的で鋭く、怖さを感じます。

 野生部門準優秀賞「冬支度」 千代 隆之介(東京都)

講評 関西本部事務局長 森井英二郎
 秋になると、早くも北海道は雪が降る。厳しい冬に備えて、忙しく駆け回る中で見せたナキウサギの表情をタイミングよくとらえています。

 野生部門準優秀賞「夕立の後」 有井 寿美男(長野県)

講評 関西本部事務局長 森井英二郎
幼虫がいる巣から雨水を取り除こうとするヤマトアシナガバチ。シビアなピント合わせにも関わらず、透き通る水玉がとても印象的に撮影されています。

 野生部門準優秀賞「ひとり旅」 後藤 秀彦(大分県)

講評 関西本部事務局長 森井英二郎
遥かに続く白線の上を独りぽつんと歩くサワガニ。でも、赤く輝く体は寂しさではなく、生きる力強さを感じさせてくれます。

 一般部門準優秀賞「共生」 伊藤 憲治(三重県)

講評 関西本部委員 坂本正子
 ユーモラスなナポレオンフイッシュをよりユーモラスに捉えている。背景の処理もよく上手な作画です。

 一般部門準優秀賞「初めての出会い」 吉川 正宏(静岡県)

講評 関西本部委員 坂本正子
 タイトルがいいですね。どちらもちょっと緊張した様子でアイコンタクトをとっている。いい情景をとらえた秀作です。

 一般部門準優秀賞「今日のニュースは?」 小澤 由利子(京都府)

講評 関西本部委員 坂本正子
人間社会を風刺したような非常にユニークな写真。作者の視点が素晴らしい作品です。

 野生部門入選

「蜜を求めて」 鈴木 貞治(山形県)

「テクテクと」 武田 佑岳(埼玉県)

「フェイス」 沖舘 宏(埼玉県)

「沐浴」 長谷川 良明(埼玉県)

「乱舞」 高橋 尚義(埼玉県)

「見つかった!かな?」 山下 巧(東京都)

「カラスの攻撃」 佐野 志津子(東京都)

「ツンドラの春」 島本 聡(東京都)

「ツツジおいしそう」 岡本 洋三(東京都)

「合歓の木の誘惑」 塚本 和男(神奈川県)

「視線の先」 中澤 直也(石川県)

「待ち伏せ」 植松 きくゑ(静岡県)

「美羽」 高橋 敏郎(愛知県)

「温浴」 梁井 英雄(三重県)

「パフォーマンス」 國本 三郎(三重県)

「こんな所で!」 大島 喜八郎(滋賀県)

「春の訪れ」 河田 和子(滋賀県)

「森の主」 辻 巖(大阪府)

「狙う」 今川 美佐子(大阪府)

「リズム」 竹川 龍(兵庫県)

 一般部門入選

「キリッ」 内川 裕稀(埼玉県)

「夢の国に一人」 松浦 宏志(千葉県)

「カピバラ喰い」 蜂谷 雅人(東京都)

「目線の先に」 木下 秀夫(神奈川県)

「無心」 小島 知子(神奈川県)

「散歩の一休み」 外崎 銀(新潟県)

「海獣」 朝井 晴佳(長野県)

「ゴ―・アンド・ストップ」 三森 美邦(愛知県)

「泣かないで―」 大島 雅子(愛知県)

「母子」 村瀬 素子(愛知県)

「あなたがそこにいること」 齋藤 陽子(愛知県)

「白髪リーゼント」 森 栄子(愛知県)

「泡のアート」 天野 元春(兵庫県)

「独り占め」 長原 恭子(兵庫県)

「カラスの所業」 紙田 タカシ(兵庫県)

「巨体」 細野 早苗(兵庫県)

「大丈夫」 松田 好正(奈良県)

「スローライフ」 小原 志津子(山口県)

「小さな春」 中澤 福美(香川県)

「狙う」 田中 啓子(大分県)

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