動物をテーマにした「第17回全日本動物写真コンテスト」には342人、1322点の応募がありました。審査の結果、野生部門最優秀賞に中島和幸さん(福岡県)の「大海原の王者」、一般部門最優秀賞に中辻和子さん(岐阜県)の「争奪戦」が選ばれました。入賞作品は8月6日から10日(11時~20時/最終日は15時)まで、大阪・梅田のハービスHALL小ホールで展示されます。
■審査委員長 今森光彦(写真家)
■審査委員 山中健次(関西本部委員長)、山本雅也(関西本部委員)、浅野哲司(関西本部長)
【総評】今年は、応募数が大幅に増え、その分、豊かな表現力をもった作品が数多くみられました。定番になったアングルが減り、独自の視点で撮影されたものが目を引きました。作画意欲が審査をさせていただきました私たちにもひしひしと伝わってきたのが嬉しいです。
動物は、人間のようにモデルにはなってくれませんので、よいチャンスをものにできるかは、こちらの根気と愛情次第。上位入賞された方だけでなく、惜しくも落選された方々も含め、さらなる力作を楽しみにしています。(今森光彦)
■主催 全日本写真連盟関西本部 朝日新聞社
■協賛 エプソン販売株式会社 株式会社エツミ
紺碧の海原に水しぶきを上げて飛び上がるクジラ。背後には、青空がひろがっています。手前には、尾びれを翻すクジラを大胆に取り入れ、やや後方には、今まさにジャンプしようとするクジラ。遠近感による奥行きと、構図のとりいれ方に時間の流れをも感じさせてくれます。
捕食の瞬間をとらえたペリカンのダイナミックな行動。大きく口を開けるハンターの先には魚が必死で逃げています。自然では見ることができない絶妙なアングル。撮影者は、水族館で撮られたようですが、そんな狭さを感じません。画面の背景が青空を映し込んだような美しい水色で描かれているのがとてもいいです。