動物をテーマにした「第12回全日本動物写真コンテスト」には42都道府県から436人、2259点の応募がありました。審査の結果、金賞に野本伸一(長野県佐久市)さんの「住めば都だぜ」が選ばれました。
鋭い視点でとらえられた数多くの作品を拝見し、楽しい審査をさせていただきました。家で飼っているペットから、海外で撮影された野生動物まで、とても幅広い内容でした。自然が失われてゆくなかで、生きものに対する関心の高さがうかがわれます。
そんな中で、審査員の目をひいた作品は、やはり新鮮さです。今までに見たこともないアングルや、動物たちの一瞬の行動など、オリジナリティーにあふれたものが、選考に残ってゆきます。自分で被写体を発見し、感動しながら写真をとること。そんな喜びが感じられる写真が、見る者の心をとらえます。
意外に少なかったのは、庭や田んぼや林で撮った写真です。なんでもない身近な自然の中にも動物写真の被写体は潜んでいます。ペットを撮っていた人は、一度カメラをもって、近くを散策してはいかがでしょうか。
今森 光彦