全日本写真連盟

第30回日本の自然

 (「第32回 日本の自然」の応募要項はこちらから)

 今年で30回目を迎えた「日本の自然」写真コンテスト(朝日新聞社・全日本写真連盟・森林文化協会主催)の入賞・入選作品92点が決まった。いつまでも守り続けたい日本の自然――をテーマに3973点の応募があった。
◇総評 
 30回目を迎えた今回はデジタルでないと撮れない写真が多く寄せられた。
 上位には天体まで写し込み地球を感じさせるスケールの大きな作品や生き物、植物、人間といったものが日本らしい風景と融合した作品が選ばれた。
 一方で特に野鳥の写真に目立ったが、クローズアップ過ぎて、その生息環境を生かしていない作品が多かったのは残念だ。
 また、撮影名所とか珍しい事象とか、類型的な被写体がかなり見られる。人とどれだけ違う写真を撮るかが大切だ。次回はアマチュアならではの冒険、実験的な写真を期待したい。



 最優秀賞「太古の造型」 山際 實(和歌山県新宮市)

スケール感がずば抜けた、惑星を感じさせる作品。星の軌跡も一緒に撮影した視点がよかった。また広角レンズを使うことによって砂紋がゆがみ、かえって新鮮なイメージを呈している。

 竹内敏信賞「爽風光明」 田嶋 英夫(北海道新ひだか町)

朝の光に包まれる2頭の馬の姿に心躍らされる作品だ。自然の中に育つ子馬の生き生きとした姿が美しい風景の中で見事に捉えられている。

 水越武賞「銀河と漁火が煌めくサロベツの海」 斉藤 正良(北海道稚内市)

天の川がアクセントになっている。大きな山が宇宙との対比で非常に小さく感じられる。さらに、漁火といった人間の営みまでも写し込んだ面白い風景写真。

 吉野信賞「楽しいハイキング」 吉田 健次(山口市)

キノコを人間に見立てた、とても楽しい写真。かさが開いているのといないのが並んでいて、リズム感も伝わってくる。さわやかでありながら神秘性をも感じさせる。

 前川貴行賞「憩い」 志藤 長雄(山形市)

遠くの山並みが、水の張られた田んぼにきれいに映り込み、夫婦が豊作を願いつつ一息ついている。「なんかこれ日本だよね」と素直に感じられる作品だ。

 今森光彦賞「愛のシルエット」 赤荻 丈夫(埼玉県上尾市)

この写真の生命線はピントだ。葉の脈からよく合っているのでシルエットがよくわかる。葉っぱの透明感が出るような露出を選んでおり、空気感が伝わってくる。

 朝日新聞社賞「見張り」 北村 健三(高知県土佐市)

サルの表情が、何を考えているんだろうと想像力をたくましくさせてくれる楽しい写真。空を広く取った構図のバランスもよい。

 優秀賞

「野生のツキノワグマ」 加藤 明見(秋田市)

「渓谷春色」 武田 喜明(山形市)

「天使のきらめき」 及川 剋見(埼玉県鴻巣市)

「楽園」 鈴木 博子(埼玉県入間市)

「旅立ち」 金子 哲夫(埼玉県三郷市)

「海峡を望む」 大久保 辰朗(東京都品川区)

「薫風(ヤマセミ)」 関 紀昭(東京都調布市)

「クシケアリの引っ越し」 月岡 朋之(東京都西東京市)

「産卵」 平山 弘(和歌山県田辺市)

「山麓の初夏」 川上 清(広島市)

「秋日和」 大野 義人(山口県下関市)

「光芒」 長 吉秀(福岡市)

「群鳥」 渕上 忠臣(福岡県久留米市)

「収穫の喜び」 柳 妙子(福岡県小郡市)

「氷滴」 武谷 明(福岡県遠賀町)

 入選

 北海道一賞

 青森県一賞

 岩手県一賞

 宮城県一賞

 秋田県一賞

 福島県一賞

 茨城県一賞

 栃木県一賞

 群馬県一賞

 埼玉県一賞

 千葉県一賞

 東京都一賞

 神奈川県一賞

 新潟県一賞

 富山県一賞

 石川県一賞

 福井県一賞

 山梨県一賞

 長野県一賞

 岐阜県一賞

 静岡県一賞

 愛知県一賞

 三重県一賞

 滋賀県一賞

 大阪府一賞

 兵庫県一賞

 奈良県一賞

 和歌山県一賞

 鳥取県一賞

 広島県一賞

 山口県一賞

 愛媛県一賞

 高知県一賞

 福岡県一賞

 佐賀県一賞

 長崎県一賞

 熊本県一賞

 大分県一賞

 宮崎県一賞

 沖縄県一賞

 鹿児島県一賞

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2022/08/01
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