全日本写真連盟

元中部本部委員長の寺西二郎氏が１１月１１日、ご逝去なさいました。寺西氏は、全日本写真連盟の理事や顧問、愛知県本部委員長などを歴任され、長きにわたり全日本写真連盟の活動を支えて下さいました。生前のお力添えに感謝申し上げますとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。

　寺西氏のご逝去に際して、関係の深かった愛知・サークルエイト支部の下里隆明支部長から追悼のメッセージを頂きましたので、掲載させて頂きます。

寺西二郎さんを偲ぶ　　　　　サークルエイト支部長　　下里隆明

　元全日本写真連盟愛知県本部委員長、中部本部委員長、総本部理事、同顧問として全日本写真連盟に貢献され、また出身母体のサークルエイト支部発足当事者として後輩の育成指導にあたってこられた寺西二郎さんは入院治療中のところ薬石効無く、11月11日９５歳をもって永久の眠りに入られました。

　私と寺西さんとの出会いは、「教養とスポーツの会」主催の撮影会でたびたびお会いする程度でしたが、児童指導員の研修会で助手を務めたことを縁に「サークルエイト支部」へ入会を勧められ、その後今日までご指導を受けながらなかなか上達しないのでお小言をいただくことも屡々でした。

　寺西二郎さんの写真に対する情熱は、他に比類がないといってもよいほどで、ライバルでもあった 故 牧　茂夫さんとの写真バトル「フォトコンの年間入賞回数を競って、牧さんは横綱、俺は張り出しだった」などの思い出話や、スペインバルセロナの写真展、昭和天皇崩御の日の写真撮影に一日中走り回られるなど、激動の昭和時代を撮り続け、「昭和の最後までシャッターを切り続けることが出来たことはカメラマン名利に尽きる。」と述べられ、「広報に従事されたことをカメラマンとして幸せ」と、話されたことなど昨日のことのように思い浮かびます。その後写真集「変貌」を出版、名古屋市博物館へ関連資料を提供されている。

　令和５年３月にはコロナ明けで３年振りに「サークルエイト展」を開催するにあたり出展をお願いしたところ、二つ返事で引き受けていただき作品をお借りにお邪魔した時の様子がつい昨日のような気がします。

　告別式の式場で、奥様から「私には写真の知識もないし、興味もなかったけれども、この人（寺西二郎）がやりたいように、後ろから支えてきたと思っています。」としみじみおっしゃられたことが、カメラマンとして生涯現役でありたいとの願いが具現されたように思います。

　残された私たちが、会員の増加を始め写真の発展に励むことが、やすらかに眠っていただけることと思い、心を新たに頑張ってゆきたいと思います。（合掌）