全日本写真連盟

三脚を使って「楽しみ表現」自分流⑦ ストロボの活用 その3

 

9月号に引き続きストロボの活用を説明いたします。撮影に行っても曇天や、被写体に魅力を感じない時があります。そんな時、発想の転換の中心がストロボを使う事だと思っております。ですから、交換レンズよりも優先してストロボを携帯しています。      【関東本部委員・佐藤親正】

【写真-1 岩】

【写真-1 岩】 作例は、栃木県佐野市作原で撮影した作品です。作原を流れる旗川の上流には魅力的な岸壁が多く在り、度々撮影に訪れる場所です。この日は梅雨寒の雨が降ってきそうな曇天でした。以前から、岩にストロボを使いスポットライトで照明した様な作品を撮りたいと思っていました。今日は曇天で薄暗く、シャッタースピードがストロボと同調できる1/250秒を超える高速シャッターにはいらないので、ストロボ撮影がし易い条件が整った日です。
撮影プロセス①レンズを一番広角にして曇天の空が入る画角を整える②岩とカメラの距離が約3メートルなので、ストロボの効果を考えて絞りはF16にする③ストロボを装着しないかストロボの電源を切って絞り優先オート(F16)でテスト撮影④曇天の空が適度な露出になるように、絞りF16・シャッタースピード1/60秒に決定⑤絞り優先オートの値(F16・1/60秒)をマニアル露出に切り替えて設定する⑥ストロボをコード(8月号の写真2)に接続して電源を入れる⑦光量と照射角度を変えてテスト⑧結果として、ストロボを1/1フルパワーで、照射角度を一番狭い105ミリにセットして撮影しました。
〈データ〉ニコンD2X 12-24 F4 ストロボ(ニコンSB-800)使用 マニュアル露出 ISO100 F16 1/60秒 2007.7.16.

【写真-2 雪上の花】 

【写真-2 雪上の花】 積雪が少し低くなった事が春を感じる裏磐梯での撮影です。季節の変わり目には色々な状況の変化が有って、支部の撮影会で毎年行っても同じ状況は無く、とても楽しく撮影会を楽しんでおります。この作品は小野川湖・庄助キャンプ場付近で朝の8時ごろ撮影しました。ドライフラワーの様になった花が雪の中より出ていました。普通の撮影では光も弱くインパクトに欠けると思いストロボで影を作って撮影しようと考えました。
撮影プロセス①ストロボの接続コード(8月号の写真2)を自分の2本と友人から1本借りて3本をつなぐ②ストロボ位置とカメラ位置を決める③カメラの画角を決めてピントを合わせる④背景の雪原が適度な露出になるように、絞りF18・シャッタースピード1/250秒に決定④絞り優先オートの値(F18・1/250秒)をマニュアル露出に切り替えて設定する⑥ストロボをコード(8月号の写真2)3本の先に接続して電源を入れる⑦ストロボの位置を変えて1/1フルパワーでテスト⑧結果として、出来るだけストロボを高く上げて、1/1で照射角度を一番狭い105ミリにセットして撮影した作品です。

〈データ〉ニコンD2X 18-200 F3.5~6.3 ストロボ(ニコンSB-800)使用 マニアル露出 ISO100 F18 1/250秒 2006.3.6.

【写真-3 アザミ】

【写真-3 アザミ】群馬県の薗原湖に寄ってみました。真夏の太陽がじりじりと暑い日でした。湖畔の土手に目をやると、ススキの穂がパラパラと並び立ち、その中にアザミが1輪咲いていました。そこで、ススキの中に咲くアザミを表現してみたいと思いました。
撮影プロセス①カメラ位置を低くして青空を広く入れるフレーミングをしました②ストロボを装着しないかストロボの電源を切って絞り優先オート(F16)で一絞り暗く補正をしてテスト撮影③背景の空がまだ明るすぎたので、補正を二絞り暗くしましたら1/350秒のシャッタースピードになってしまいました④絞りをF19にしたらシャッタースピードが1/250秒になりました⑤絞り優先オートの値(F19・1/250秒)をマニュアル露出に切り替えて設定する⑥ストロボをコード(8月号の写真2)に接続して電源を入れる⑦ストロボをマニュアル設定にし光量を1/4で照射角度を24ミリの角度で撮影した作品です
〈データ〉ニコンD2X 18-200 F3.5-6.3. ストロボ(ニコンSB-800)使用 マニュアル露出 ISO100 F19 1/250秒 2007.8.26.

【写真-4 松明あかし】

【写真-4 松明あかし】福島県須賀川市の祭り「松明あかし」です。このような撮影では、露出をオートにしての撮影は、フレーミングの違いで露出がバラツキ易く、マニュアル露出の方が安定した露出を得られると思っています。
撮影プロセス①露出をマニュアル設定で撮影しておりますので、調整はストロボだけです②ストロボの光量1/2で照射角度85ミリで撮影しました。
〈データ〉ニコンD700 24-70 F2.8 ストロボ(ニコンSB-800)使用 マニュアル露出 ISO800 F8 1/5秒 2011.11.12.

【質問コーナー】
Q  先生はストロボでガイドナンバー38と10のものを使っておられます。作例ではSB-800です。私はSB-900を使っていますが、自分のガイドナンバーはよく把握できません。38や10がどういう意味を持つのか、ガイドナンバーのかみ砕いた説明を頂けますでしょうか。
A  ガイドナンバー(GN=距離(m)×絞り値)はストロボが発光する光の強さを表す数字です。SB-900のガイドナンバーは34(34=1m×F34)ですので、ストロボから1メートル離れた被写体を撮影する時(ISO100・照射角35ミリ・1/1フルパワー)絞りをF34が適正露出になります。そこに、日中ですとシャッタースピードの条件が加わります。SB-900は私の使用しているSB-800より新しい機種でオート機能と新カメラへの対応が向上しました。8月号で説明しておりますストロボをマニアルで使用するさいは、大差はありませんし、通常ガイドナンバーを気にして撮影する事は無いと思います。デジタルカメラは、撮影画像をモニターで確認できますので、テスト撮影をストロボの光量とカメラの絞りで調整しながら行う事が良いと考えております。


写真に関する様々な、質問、疑問に佐藤さんが答えます。
ホームページのお問い合わせフォームから
【質問項目】はその他お問い合わせを選択
【質問事項】の欄に記入してください。

関連リンク

講座一覧

全日本写真連盟からのお知らせ

本部
2017/10/05 会員限定オンラインプリントサービスのお知らせ
本部
2017/05/29 フォトコンテストシステムの紹介
本部
2016/02/01 会員限定フォトブック作成のご案内


ほっとフォト余話
全日本写真連盟会員向けメールマガジンご登録はこちら

English Information

2013/05/02
About The All-Japan Association of Photographic Societies

contact

〒104-8011
東京都中央区築地5-3-2
朝日新聞東京本社内 全日本写真連盟事務局
TEL:03-5540-7413