全日本写真連盟

第21回全日本動物写真コンテスト

第21回全日本動物写真コンテストには245人、946点の応募がありました。
審査の結果、野生部門 最優秀賞に岩本克幸(島根県)の「なんか用?」、一般部門 最優秀賞に小島康生さん(愛知県)の「兄弟喧嘩」が選ばれました。

■審査委員長 今森光彦(写真家)
■審査委員   山中 健次 (全日本写真連盟 総本部理事/関西本部委員長)
        澤野 二朗 (全日本写真連盟 総本部理事)
        山本 雅也 (全日本写真連盟 関西本部委員)
        中田 徹  (全日本写真連盟 関西本部長)
                                (敬称略)
■主催  全日本写真連盟関西本部  朝日新聞社
■協賛  株式会社エツミ エプソン販売株式会社 


【総評】
今回もたいへん優れた作品がたくさん応募されました。
野生動物を撮るのは難しいですが、生態を観察しながらフィールドに通っている様子が目に浮かんでくる作品が多かったように思います。一般の部は、ペットや動物園の動物などがほとんどです。その分被写体との距離が短いので表情豊かな作品がみられ、審査員一同楽しく審査をさせていただきました。
入賞された方はもちろん、おしくも選からはずれてしまった方も、次回も力作をお待ちしています。(審査委員長 今森光彦)


◇展示◇  11月1日(水)~ 7日(火)最終日は15時まで
      大阪市北区 中之島フェスティバルタワー13F
      ※期間中常時展示ですが、照明施設がないので日没までのご来場をお勧めいたします


 野生部門 最優秀賞「「なんか用?」」 岩本 克幸(島根県)

講評 審査委員長 写真家・今森光彦
 振り返った瞬間のベストポーズ、これはみごとです。イタチとテンはよく似ていますが、鼻の周りが白いのでイタチでしょうか。イタチは、近年ニホンイタチに混ざってセイヨウイタチもみられます。両者ともとても敏感な動物なので、粘らないと良い写真は撮れません。画面を取り囲むように花が咲いていてとても印象的な作品になりました。

 一般部門 最優秀賞「兄弟喧嘩」 小島 康生(愛知県)

講評 審査委員長 写真家・今森光彦
 このゴリラの写真は、なんともユーモラスです。兄弟あるいは友だち同士の喧嘩でしょうか。噛み付いた瞬間の写真なのですが、恐怖感はありません。噛まれている方もどこかふざけているようにもみえます。動物園なのでやや距離があるところからの撮影だったと思いますが、質感描写ができているので間近で見ているような迫力があり、秀作となりました。

 野生部門 優秀賞「命をつなぐ」 泉谷 文夫(広島県)

講評 総本部理事兼関西本部委員長 山中健次
 滅多に見られないシーン。的確にヤマセミの交尾を真正面から捉えています。雄が翼を広げ、実に綺麗な瞬間です。

 一般部門 優秀賞「サヨナラ」 鍵本 裕次(広島県)

講評 総本部理事兼関西本部委員長 山中健次
 売られていく豚が檻に入れられているのでしょうか。こちらをじっと見る目が悲しそうで、たくさんの雨滴が豚の涙雨に見えてきます。

 野生部門 準優秀賞「幸せなひと時」 田村 昌之(高知県)

講評 関西本部委員 山本雅也
 画面一杯に生い茂る新緑の中、キツネの子育てを表情豊かに、特に母親の細目の表情が素晴らしい秀作です。一輪のハマナスの花がワンポイントで光っており全体の雰囲気を盛り上げています。

 野生部門 準優秀賞「戦い終えて」 中澤 福美(香川県)

講評 総本部理事 澤野二朗
 刈り取りを終え焼かれた田んぼは土色を変え、立派な鋏を付けたカニが引き立つ。広角レンズでの近接撮影で大きさを誇張し童話の挿絵の様です。

 一般部門 準優秀賞「蒼空の親子」 大原 紘一(福岡県)

講評 関西本部委員 山本雅也
 キリンの親子を広角レンズを駆使してアップで捉えた力作です。特に親の眼差しから温かい親子愛を感じます。背景の子供のキリンからは奥行きを、青い空に白い雲も面白い形で上手く表現しています。

 一般部門 準優秀賞「「安心してください。落ち着いてますヨ」」 長原 恭子(兵庫県)

講評 総本部理事 澤野二朗
写真に文字は写さないと言われていますが、実に効果的にポスターを使い、穏やかな可愛い馬が何倍にも引き立ち配分も絶妙、題名も含めユーモアたっぷり。

 野生部門 学生賞「擬態」 加納 樹馬(大阪府・向陽台高等学校)

講評 関西本部長 中田 徹
 同じ目線で正面から対峙したことで、迫力ある作品に。鎌を振り上げ、体を反らして威嚇する姿に、ハンターとしてのカマキリの風格も伝わってきます。

 野生部門 学生賞「アピール」 柳生 陽音(福井県立丹生高等学校)

講評 関西本部長 中田 徹
躍動感あふれる絶妙なシャッタースピード。緑一色の背景に雄たけびをあげるキジの赤色がひときわ映えます。

 一般部門 学生賞「目が合っちゃった」 川本 真央(愛媛県立今治東中等教育学校)

講評 関西本部長 中田 徹
にらめっこをしたら噴き出して負けそう。そんなユーモラスな表情が真正面から素直にとらえられています。

 一般部門 学生賞「お食事タイム」 石川 響(東京都中野区立上鷺宮小学校)

講評 関西本部長 中田 徹
伸ばした首の先に視線がいく無駄のないフレーミングと、狙いをはっきりさせて切り取った観察力が素晴らしいです。

 野生部門 入選

「秋の使者」 福冨 誠(栃木県)

「朝もやの求愛」 砂沢 晃(埼玉県)

「こうやって飲めばOK」 大山 忍(東京都)

「大樹のゆりかご」 市川 祐子(東京都)

「あっ!危ない!」 久保 博美(神奈川県)

「ペア」 須田 孝子(新潟県)

「祈り」 鈴村 龍祐(岐阜県)

「主」 三上 発代(滋賀県)

「御馳走」 猪口 貞幸(京都府)

「飛翔」 三浦 征志浪(京都府)

「愛溢れる家族」 廣瀬 元也(兵庫県)

「光角」 西村 充康(奈良県)

「花園の主」 小松原 文治(岡山県)

「春の訪れ」 増成 幸枝(備後地方)

「惜秋」 中塚 正春(香川県)

 一般部門 入選

「隻眼」 松下 昇一(茨城県)

「夢見心地」 内川 裕稀(埼玉県)

「清雅」 佐藤 由加里(神奈川県)

「得意ワザ!」 外勢 肇(愛知県)

「興味津々」 倉知 恵子(愛知県)

「みつめる」 加藤 洋子(三重県)

「絶体絶命」 塩見 芳隆(京都府)

「シンクロ」 小澤 由利子(京都府)

「らぶ・ラブ・LOVE」 上原 弘士(大阪府)

「よろしくね!」 西村 充康(奈良県)

「意気消沈」 松本 美枝子(岡山県)

「鵜の共演」 玉田 一雄(広島県)

「夢中」 増成 幸枝(備後地方)

「激怒」 水島 智子(福岡県)

「水面」 山田 英子(福岡県)

全日本写真連盟からのお知らせ

総本部
19/4/26 初心者向け公式写真撮影ガイドブック 発売中
総本部
19/2/15 「全日写連」ルールについて
EPSON

English Information

2022/08/01
About The All-Japan Association of Photographic Societies
contact

〒104-8011
東京都中央区築地5-3-2
朝日新聞東京本社内 全日本写真連盟事務局
TEL:03-5540-7413