全日本写真連盟

第32回「日本の自然」写真コンテスト 入賞作発表

守り続けたい日本の自然をテーマに、32回目を迎えた「日本の自然」写真コンテストは、47全都道府県から4986点の作品が集まりました。今回からソニーマーケティング株式会社の協賛を得て、新たに4Kテレビで鑑賞するのに最も適した作品を選ぶ「ソニー4K賞」が設けられました。

【総評】バラエティーに富んだ作品が多く、全体的にレベルが高かった。動物や鳥などの生き物と、風景に二極化した傾向がみられた。上位には、エゾモモンガやギンヤンマといった野生生物の一瞬の表情をとらえた作品や、市街地への落雷など、いずれも瞬間的場面をとらえた作品が目立った。プリント技術が年々向上する一方、まだプリントの質感などで損をしている作品もあり、惜しまれる。生き物をアップにしすぎた作品も多かった。背景の空気感を写り込ませ、周囲の環境を取り込んだ作品に期待したい。各地域の特色を生かすよう工夫すれば、今までにない「日本の自然」が見えてくる。自然と人とのかかわりに焦点を当てた作品も歓迎したい。

【審査委員】(敬称略)
今森光彦(写真家)
前川貴行(写真家)
水越武(写真家)
吉野信(写真家)
米美知子(写真家)
山之上玲子(朝日新聞東京本社写真部長)
小林正明(同大阪本社写真部長)
佐々木広人(アサヒカメラ編集長)
【ソニー4K賞審査委員】
米美知子
山之上玲子
ソニーマーケティング株式会社
プロダクツビジネス本部
  ホームエンターテインメントプロダクツビジネス部
  ディスプレイMK課シニアマーケティングマネジャー
  飯沼修
  デジタルイメージングビジネス部
  αプロモーション課マーケティングマネジャー
  藤生喜行
※ソニー4K賞審査について
最終審査に残った作品160点から上位受賞作品7点(最優秀賞、審査委員賞、朝日新聞社賞)とフィルムで撮影した作品を除く、141点を審査対象としました。作者に作品のJPEGデータを送っていただき、65インチの4K BRAVIAを3台用意。3者(米、山之上、飯沼&藤生)がそれぞれ全作品を再生して審査を行いました。色の美しさや色の数、繊細な光やコントラストの表現など、プリント写真にはない、4Kテレビならではの写真の美しさを表現した作品を選定しました。

 最優秀賞「興味津々」 市川 節子(神奈川県)

アブラゼミを見つめるアオバズクのヒナたちの表情やしぐさが、ユーモラス感にあふれている。真剣に見つめる目。動画では出せないインパクトがあり、こんな瞬間をよくとらえたと感心する。

 今森光彦賞「産卵」 清水 国夫(東京都)

半逆光で透明感を出した。ギンヤンマは絶滅危惧種。子どものころを思い出す。生態的面白さがある。

 前川貴行賞「葦刈る人」 江連 康晴(栃木県)

光がきれいなのが印象的。その土地での生き様、季節に必要な作業場面を絵画調で表現したのも面白い。バランスも良い。

 水越武賞「秀山鏡映」 岩谷 義治(三重県)

光をうまくとらえ、立体感や奥行きがある作品に仕上げた。濃度や画面構成も上出来。モノクロ作品の中で光った。

 吉野信賞「閃光」 佐藤 親正(埼玉県)

雷は狙ってもなかなか撮れない。函館山にフレーミングして待っていたのだろう。稲妻と街の灯りのバランスが良い。

 米美知子賞「僕らの隠れ家」 前田 賢一(北海道)

 顔を出すエゾモモンガのかわいらしさを出している。周りの雰囲気を入れながら、雪深いところで生きる小動物の姿をよく表現している。優しいまなざしでカメラを向けている様子も伝わってくる。

 朝日新聞社賞「浅春」 石川 賢一(高知県)

水没する菜の花。水の輪など、良い感じでまとまっていて美しい。大雨で田んぼから流れ込んで増水した様も神秘的だ。

 ソニー4K賞「つまみ食い」 上野 純(東京都)

【東京都一賞も受賞】 撮影地は東京。都会に残る日本の原風景が良く伝わっている。4K画面では、作品の光や透明感、輝きが強調され、大画面ならではの奥行きを感じさせる。

 優秀賞

「カケスの威嚇」 湯田 今日男(宮城県)

「野生のツキノワグマ」 加藤 明見(秋田県)

「孤島の楽園」 鈴木 博子(埼玉県)

「ひととき」 関 紀昭(東京都)

「JAPAN」 谷口 たけ子(神奈川県)

「融氷の湖」 大山 紀一(神奈川県)

「生命を育む」 原 良子(神奈川県)

「カモシカの親子」 弥田 正蔵(新潟県)

「Mr. Moonlight」 黒﨑 宇伸(富山県)

「霧に浮かぶ」 廣田 昭男(岐阜県)

「朝日を浴びる鬼の岩」 金原 智(愛知県)

「里山霧景」 岡田 政夫(奈良県)

「愛の藤橋」 杉岡 常久(広島県)

「日本一の大根干し」 長 吉秀(福岡県)

「噴火」 石井 髙雄(熊本県)

 入選

 北海道一賞

 青森県一賞

 岩手県一賞

 宮城県一賞

 秋田県一賞

 山形県一賞

 福島県一賞

 茨城県一賞

 栃木県一賞

 群馬県一賞

 埼玉県一賞

 千葉県一賞

 神奈川県一賞

 新潟県一賞

 富山県一賞

 石川県一賞

 福井県一賞

 長野県一賞

 岐阜県一賞

 静岡県一賞

 愛知県一賞

 三重県一賞

 滋賀県一賞

 京都府一賞

 大阪府一賞

 兵庫県一賞

 和歌山県一賞

 鳥取県一賞

 島根県一賞

 岡山県一賞

 広島県一賞

 山口県一賞

 徳島県一賞

 香川県一賞

 愛媛県一賞

 高知県一賞

 福岡県一賞

 佐賀県一賞

 長崎県一賞

 熊本県一賞

 大分県一賞

 宮崎県一賞

 沖縄県一賞

 鹿児島県一賞

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2022/08/01
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