第27回朝日四国写真展の審査会が11月8日徳島市の県教育会館で開催されました。四国在住の各本部所属会員や写真愛好家141名から637点の応募があり、総本部理事・林栄之氏、関西本部長・浅野哲司氏、関西本部委員長・山中健次氏の3名により慎重に審査された結果、朝日新聞社大賞には香川県の箸方陽子さんの「郷愁」、全日本写真連盟賞には香川県の秋澤亨三さんの「ひな祭りの日」が選ばれました。 審査終了後,林理事はオリジナルティーの出た、四国らしい良い作品が集まったと総評し、上位入賞作品に審査員3名が1点ずつ講評された。入賞27点及び入選作品50点は来年の1月中旬から3月中旬にかけて各県で巡回展示されます。
【 総評 】 総本部理事 林 栄之
この状況下での応募作品数とレベルの高さは四国の皆様の写真にかける熱意を感じます。
撮りたいものを素直に撮る。撮らなければ瞬間は消えてしまい同じ瞬間は二度とないし.同じように撮った写真に同じものはない。自分の世界は他人に作れないから自分の世界を持ち自信をもってほしいとシニア写真展審査にご一緒した写真家ハービー山口さんの言葉ですが、その言葉通り自分の世界を表現している作品が多く集まっていると感じます。このいい作品と四国の写真力をより多くの方に知らしむべく、全日写連の三大コンテストに応募いただきますよう願っております。
講評 関西本部長 浅野哲司
何とも言えない表情がいいです。線路やトンネルの位置関係を計算しながら撮影し、手に持つワンカップや一升瓶なども効果的です。どこか昭和を感じさせ、人物は違いますが、映画「男はつらいよ」を思い出させる秀作です。
講評 関西本部長 浅野哲司
夕日の影を生かしたシーンに、子どもたちの物語が浮かんで来ます。自転車はもちろん、縁日で買ったおもちゃが目を引きます。色合いが良くコントラストの高いプリントから、地面の幾何学性や質感も伝わります。
講評 関西本部長 浅野哲司
凜とした静寂感。木立の美しさに加え、水面と分けた上下の構図比率(3対5位)がとてもいいです。画面左、岬の先端の位置にも気を遣っています。水面の揺らぎ具合も程よく、とてもきれいなプリント仕上げでした。
講評 関西本部長 浅野哲司
赤マスクに三者三様の表情。今のテーマに向き合う撮影者の意思が伝わる、いい写真です。青空が効果的なのに対し、手前の「落としすぎ」が少し気になります。三人の関係がわかるタイトルですと、さらに良かったと思います。
講評 関西本部委員長 山中健次
ヒマワリを大胆に切り取り取った構図が素晴らしいです。そして、ヒマワリの中心部だけをそのままにして、花びらや緑の茎をぼかすことでアートの世界まで昇華して表現しています。実に美しく、癒されますね。
講評 関西本部委員長 山中健次
鯨の写真は多数発表されていますが、吹き上げた潮が虹に見える写真はあまり見たことがなく新鮮に感じます。よくぞ5秒しか見えなかった虹と鯨をタイミングよく写したと思います。凄いねぇ。
講評 関西本部委員長 山中健次
夏休みにイベントがあったようで、田の側にかき氷の店が出ています。女子生徒はかき氷を手にユニフォームの男子生徒に明るく話しかけています。一方、男子生徒は少し緊張気味。ローカル色と2人の若者の気持ちが表現されています。
講評 関西本部委員長 山中健次
撮影した写真は縦だったようです。岩に落下した水が凍り、1滴の水が岩の横を通過した瞬間を捉えています。そして、その写真を縦写真から横写真にしたことで氷魚としての意味合いを持たせました。なかなかのセンスです