全日本写真連盟

デジタルカメラの「楽しみ表現」 自分流 18 インターバル撮影と合成④ 

デジタルカメラの「楽しみ表現」 自分流 18 インターバル撮影と合成④
 【関東本部委員・佐藤親正】
三脚を使用して、カメラを動かさず、動く被写体を複数枚撮影します。動く被写体が、例えば、シマウマの様に、明と暗の両方が含まれている場合、又は、背景が被写体よりも明の箇所と暗の場所を両方含んだ場合は、明るいところを優先して合成する「比較の明」でも、暗いところを優先して合成する「比較の暗」のどちらも合成出来ません。そこで、明暗に関係ない合成の方法として、「切り抜き」をします。

ツーリング
合成プロセツ
インターバル1
インターバル2
【写真-1 サイクリング】渡良瀬遊水地はトライアスロンなど自転車競技が行われており、サイクリングで渡良瀬遊水地を訪れツーリングを楽しまれる方が大勢おられます。自転車で新緑の清々しいコースを走る様子を表現してみました。その撮影と合成方法を説明します。
撮影プロセス①立木を中心にフレーミングし、カメラを三脚にしっかりと固定しました(カメラがブレると、合成した時にズレが生じるので、ブレ防止の為にレリーズを使用)②立木と自転車の通る距離を考えると、被写界深度を深くする為に、絞りF16にし、感度は少し上げてISO400に設定。絞り優先オートで一枚テスト撮影しました。その適正露出がシャッタースピード1/200秒でした③自転車の動きなので、つまり、動く自転車を等間隔に撮影する為に、低速連続シャッターにセットして撮影④「インターバル1」から「インターバル6」までの撮影をしました⑤「インターバル1」と「インターバル2」の間には、連続シャッターで撮った2枚の画像が撮影されておりますが、自転車が重ならない様に、はぶいて表現しております。その他の間も同様です。
〈データ〉ニコンD4S ニッコール28-300 F3.5-5.6 ISO400 絞り優先オート F16 1/200秒 ホワイトバランス オート 2014.5.7. 渡良瀬遊水地
 合成プロセス 「写真1 サイクリング」は「インターバル①」~「インターバル⑥」の画像6枚をフォトショップエレメンツ10で合成したものです。「インターバル①」と「インターバル②」の合成を説明いたします。残りの「インターバル③~⑥」の合成は同じですので、省略させて戴きます。
①「インターバル①」と「インターバル②」をフォトショップエレメンツ10で開くと「合成1」になり、左上赤↑に2枚の写真が表記されます②「合成-1」画面の中上赤↑位置の「ウィンドウ(W)」から「アレンジ」→「並べて表示」をクリックします③「合成-2」の画面になります。画面の左上赤←位置の「移動ツール」を指定します。「移動ツール」で右の写真にカーソルを置いて左の写真へドラッグ(マウス左をクリックして放さず移動する事)します。ドラッグしたマウスを放す前に反対の手でShiftキーを押しながらマウスのボタンを放します。Shiftキーを押しながらマウスのボタンを放す事により、右の写真が左の写真の上に正確に重なります。(正確に重なる事がポイントですので、Shiftキーを使ってください)④「合成-3」画面の左赤←「なげなわツール」を指定します。「なげなわツール」で自転車を囲みます⑤「合成-4」画面の上赤↑「選択範囲」の中から「選択範囲を反転」をクリックします⑥「合成-5」画面の上赤↑「編集」の中から「カット」をクリックします⑦「インターバル②」の自転車以外が消えたので「インターバル①」の画面が現れました。
*三脚を使いブレない撮影する事で、動く自転車以外は、どこで切り抜いてもズレません。
学習用画像のダウンロード
説明に使用した「インターバル①」と「インターバル②」の写真を全日本写真連盟のホームページからJPEG形式でダウンロードして練習ができます。インターネットで「全日本写真連盟」を検索→「学ぶ」→「講座」→「インターバル撮影と合成②」と進み巻末から1枚ずつダウンロードして画像の上で右クリックして「別名で保存」して下さい。

関連リンク

インターバル1
インターバル2

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