水彩画のような温かみが感じられる作品です。水滴にランの花が写り込んで、まるで花真珠の様な輝きを見せています。ランの葉を左右に配置して額縁効果を生み、色で背景にある花を想像させる見せ方など、作者の撮影技術の確かさを感じます(柿本完二)。
秋の澄んだ青空の中に、光を浴びて輝いている秋桜を配置した事で主題が明確になっています。秋桜が高い秋の空に向かって伸びてゆく勢いを感じさせます。右下のタテシバのシルエットも画面に奥行き感を醸し出しています。(柿本完二)
幽玄な雰囲気が漂う作品です。トップライト気味の光が背景を暗くし、望遠レンズの大きなボケと藤の花に当たっている光との明暗差が相まって、藤の花、そのものズバリが写し出されています。曲線状になった細い茎の存在も作品に優しさと流れを作っています。
(柿本完二)